冷静にそして忠実に「未曾有の」という形容が、その本義においてもっともふさわしいのが、こたびの東日本大震災であったろう。就中、あの福島第一原…
ストクラブ賞、『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(P・コーニツキと共著、ケンブリッジ大学出版)で92年国際交流奨励賞等受賞、『林望のイギリス観察辞典』(平凡社)で93年講談社エッセイ賞受賞。古典論、エッセイ、
小説、歌曲の詩作、能楽、書評、料理書等、著書多数。近年は『往生の物語』(平凡社新書)『恋の歌、恋の物語』(岩波ジュニア新書)等古典の評解書を多く執筆し、『謹訳源氏物語』(全十巻、祥伝社)で2013年毎日出版文化賞
特別賞受賞。近著『謹訳平家物語』(全四巻、祥伝社)、『巴水の日本憧憬』(河出書房新社)、『役に立たない読書』(集英社インターナショナル新書)、『(改訂新修)謹訳源氏物語』(祥伝社文庫)。『源氏物語の楽しみかた』(祥伝社新書)最新刊『謹訳徒然草」(祥伝社)
冷静にそして忠実に「未曾有の」という形容が、その本義においてもっともふさわしいのが、こたびの東日本大震災であったろう。就中、あの福島第一原…
手紙は良いなあ!このごろはなんでもメールで、なにやら味気ない世の中になった。 じつは、私は人後に落ちない手紙好きで、かつてイギリスに留学中…
新たな旅への誘い日々書斎で文献と向き合ってばかりいると、無性に旅に出たくなる。日常をうんと離れて、できたら独りの旅を。いや、旅というよりは…
いま、白秋を世の中には妙なことを自慢する人がいるもので、俺は月に五十冊以上本を読むなどと速読を誇ったりするするのをよく見聞きするが、そうい…
ああ、これだ、これだ!はるかな昔、まだ紅顔の少年時代に愛読してやまなかったもの、それが杉浦茂の漫画であった。ザラザラの紙に印刷された「おも…
これほど寂しい食の本はない妻が癌にかかって余命が告げられてしまった、というときに「食のことを書くことで料理好きの家内のことを書きたいと思っ…