『綿の帝国――グローバル資本主義はいかに生まれたか』(紀伊國屋書店)
永江 朗
常に暴力と強制を伴っていた――
18世紀以降、綿産業の中心となった欧米の資本家と国家は、グローバルな綿のネットワークを形成、栽培のための労働力として奴隷貿易が定着するも、奴隷制廃止後には奴隷に代わる労働力の争奪戦が続き、現代の大手アパレルはコスト削減のため、国境を越えて工場を移している。
膨大な資料をもとに5000年、5大陸にわたる綿とそれにかかわる人々の歴史をたどり、今日私たちが直面している国家間・社会間の経済的不平等を含む現代世界の成り立ちを追究するとともに、国際協調のあり方についても示唆を与える、バンクロフト賞受賞作。
「傑作! グローバル資本主義の容赦ない拡大について新たな洞察を与えてくれる驚異的な成果」
――ニューヨーク・タイムズ
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