1『もう通勤電車で下痢にならない! すべてのお腹弱い系を救う40の方法』(祥伝社)
毎朝の通勤中、便意に襲われることはないでしょうか。途中下車をして駅のトイレに駆け込んでも、長蛇の列で地獄。かといって遅刻しないために、会社や学校まで我慢し続けるのも、限界とのはざまでギリギリの闘いを…

毎朝の通勤中、便意に襲われることはないでしょうか。途中下車をして駅のトイレに駆け込んでも、長蛇の列で地獄。かといって遅刻しないために、会社や学校まで我慢し続けるのも、限界とのはざまでギリギリの闘いを…
『刑務所のリタ・ヘイワース』(『ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編』(新潮社)収録)もしも、人生これからだっていう、たとえば二五歳とかそんな年齢で、してもいない殺人罪に問われて刑務所に入れられ、そこで一…
映画の魔力にとりつかれ、映画によって破滅させられる、映画自閉症の男ヴィカーの剃った頭には彼の脳の左右の葉が刺青されている。一方の葉はエリザベス・テイラーの、もう一方はモンゴメリー・クリフトの極端なク…
小説家は太陽の想像力と月の想像力の持ち主に分けられる。津原泰水。少年少女向けのライトノベルから筆業を興し、その後『蘆屋家の崩壊』などの作品で一部のミステリーファンに認知され、『ペニス』という大傑作を…
髙橋流、現代日本社会の解析著者髙橋秀実(ひでみね)は優れたノンフィクション作家である。現代日本社会のさまざまな局面について、その実情を伝える。今回は小学校の道徳教育が主題である。しかし、それが将棋倒…
時価総額日本一のトヨタを牽引、豊田章男の知られざる本性に迫る豊田章男は、いったい何者なのか。「失われた30年」と呼ばれた平成の時代において、トヨタ自動車は、国内でもっとも時価総額を伸ばした企業だ。1989…
『梁塵秘抄』――この素敵な本は、題で随分ソンをしているように思う。たまに持って歩いていると、若い友人たちから不思議そうな目で見られる。「わっ、さすが、モト古典の先生!」「なにそれ、宗教関係の本?」もの…
夫婦の年季何度かお茶を淹(い)れるくだりがある。ふと、今年おいしいお茶を飲んだだろうか、と思った。香典返しに頂いたお茶かなんかを、ぞんざいに淹れてたな、ということが年の瀬になって急にくやまれた。沢村…
米原万里の行くところにきまって笑いが興(おこ)った。彼女の生涯の座右銘は「振(ぶ)らないこと」。いい子振らずにいつも卒直に、正直にふるまった。話題は豊富だった。冗談(ジョーク)をたくさん仕込んでもい…
作家・桐野夏生の人間洞察力の凄みを、過剰なまでに味わわせてくれるのが話題の最新刊『グロテスク』だ(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆年は2003年)。昼は一流企業の総合職OLで、夜は「立ちんぼう」と呼ばれる最…