1『老後の家がありません-シングル女子は定年後どこに住む?』(中央公論新社)
コロナが 「賃貸族」を再考させたはじめまして、みなさん。モトザワです。57歳、独身、子なし、住宅大好きな「住み道楽」のフリーライターです。いきなりですが、質問です。コロナは、あなたの生活を変えましたか…

コロナが 「賃貸族」を再考させたはじめまして、みなさん。モトザワです。57歳、独身、子なし、住宅大好きな「住み道楽」のフリーライターです。いきなりですが、質問です。コロナは、あなたの生活を変えましたか…
戦後80年、「昭和100年」という節目を迎えた日本ですが、時代は戦争から遠ざかるどころか、むしろ「新しい戦前」ともいわれる先行き不透明な状況が現れています。こうした今こそ、「なぜ日本はあのとき戦争に突き進…
天皇が日本の敗戦をラジオで国民に伝えた玉音放送。だが同じ放送でも、人それぞれ感じかたや考えたことは異なる。そのとき何歳だったのか、どこでどのようにして聴いたのか。この本にはよく名の知られた作家や俳優…
理系の素養まで併せ「何ものにも自由」池澤夏樹という名前を初めて見た時、鬱蒼(うっそう)とした森を爽やかな風が吹きぬけてきたような気がした。それから四十年、この世界文学の健脚の旅人は、日本文学の自足的…
十二歳の少年が「南の島に行く」という書き置きを残して、アンパンとジャムパンを積んだ小舟で海へと漕ぎ出していった――。地方新聞でその記事を目にした時、当時十九歳だったわたしは、大学生なんかやってる自分に…
表現の特殊性に迫る鮮やかな訳出ディケンズの名は日本では明治期からよく知られているが、この代表作を未読の人は意外に多いかもしれない。貧しい孤児がある罪人を助けたことから後援を得て紳士修業のためにロンド…
スパイ小説、語りに仕掛けオックスフォードの元教員ペリーは彼の恋人で弁護士のゲイルと訪れたカリブ海のリゾート地で、ロシア人の富豪ディマからテニスの試合を申し込まれる。だが、武装した護衛に守られ、5人の…
鴎外の世界から生と死を問う切腹好きの伊藤比呂美さんが、切腹に導かれて森鴎外ワンダーランドに分け入ったら、自分が鴎外ワールドの登場人物になってしまった。伊藤さんの存在自体が、鴎外の言葉と混ざっていった…
現代にまで続く民族、宗教のドラマ新書五○○頁(ページ)に収まり切らないリッチな内容だ。第一次世界大戦後に滅ぶまでほぼ五百年近く、西欧に拮抗(きっこう)する文明だったオスマン帝国。その興亡を描き切る。一…
執筆に46年間を要した記録学園中のみんなが憧れていたアイドルがナチスの手先に落ちていた。それも、同胞であるユダヤ人をゲシュタポに密告しアウシュヴィッツに送る死のスパイとして暗躍していたのだ。戦後その事…