オタク文化とフェミニズム / 田中 東子
オタク文化とフェミニズム
  • 著者:田中 東子
  • 出版社:青土社
  • 装丁:単行本(248ページ)
  • 発売日:2024-09-24
  • ISBN-10:4791776747
  • ISBN-13:978-4791776740
内容紹介:
わたしたちの消費は「正しい」のだろうか金銭と時間の投資、心身の過剰な労働、性的消費との葛藤…、わたしたちと「推している」対象のあいだにはさまざまな問題が浮かびあがってくる。しかし… もっと読む
わたしたちの消費は「正しい」のだろうか
金銭と時間の投資、心身の過剰な労働、性的消費との葛藤…、わたしたちと「推している」対象のあいだにはさまざまな問題が浮かびあがってくる。しかし、その活動に喜びが見出されることは間違いない。喜びと苦しさとが入り混じるその実践をすくい取りながら、「推し活」社会の現在地を描きだす。「推し活」論の決定版!
エンターテインメントをめぐるモヤモヤを考えるための補助線となる書。

[目次]

はじめに

Ⅰ 「推し活」社会と私たち


第1章 「推し活」社会の現在地
「推し活」現象はどこからきたのか
メディア化される「推し活」現象
拡大される「推し活」論議

第2章 推し活と労働
エンターテインメントと労働
推される人たちの労働
カツアゲされる情熱とやりがい
やりがいある仕事?
ケアワークとしての推し活
推す側の労働

第3章 オタク消費を考える
盛り上がる「推し活」経済
企業によるオタク消費の捉え方
過度な消費文化
リクレイム・ザ・推し活


Ⅱ アイドルたちがみせるもの


第4章 アイドルたちは何を開示しているのか?

第5章 多様化する男性アイドル――若手俳優・ボーイズグループ・王子たち
二〇一〇年代の2・5次元ミュージカルの現場から
「アイドル」として語られる若手俳優
「アーティスト性」と「アイドル性」は対立しない?
実力派の「アイドル」という新機軸
「○○王子」は「アイドル」を製造するパワーワード

第6章 ジャニーズ問題と私たち――性加害とファン文化の不幸な関係
鈍かったメディアの反応
性加害に加担したメディアの黙認
温存される事務所内の権力構造
ファン文化による不幸な愛着


Ⅲ オタク文化とフェミニズム


第7章 〈スペクタクル〉な社会を生きる女性たちの両義性
消費主体/消費客体の転覆とその波及
バラエティ豊かな「イケメン男性」の増殖
イケメン男性の消費・商品化が示す両義性

第8章 娯楽と恥辱とルッキズム
ルッキズムとジェンダー
ルッキズムの定義と歴史
娯楽と恥辱とルッキズム

第9章 自由と抑圧のはざまで「かわいさ」を身にまとう――「男の娘」を考える
バンコクでのフィールドワーク
日本での現状
「男の娘」の定義
再現度の上昇
なぜ、「かわいく」なりたいのか?

第10章 のがれること・つくること・つながること


あとがき

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