『エピタフ 幻の島、ユルリの光跡』(インプレス)
本村 凌二
昆布盛から距離にして2.6㎞。海面上に円盤の形をした横に平べったい島影がユルリ島だ。
かつては昆布を採集する漁師の住居や番屋が建っていたが、
家畜の馬を残して最後の島民がユルリを離れたのが半世紀前。
その後、近親交配の乱れをなくすために、5 年程度ごとに種馬が島に運ばれ、
最盛期には30 頭もの馬が暮らしていたが、その数は減り続け、
今では数頭だけが暮らすだけになっている。
この土地の固有の自然を守るために上陸することが厳しく制限されたこの島の情景は
まるで小説『ロスト・ワールド』の世界を彷彿させるようでもある。
その島を2011 年から撮り続けているのが写真家・岡田敦。
消えてゆくものたちを見つめ、何を守り、後世に伝えてゆくのか。
写真と文章で現代のロスト・ワールドを紹介していく。
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