『レールの向こう』(集英社)
蜂飼 耳
“沖縄の私小説”を描いてきた著者の川端康成文学賞受賞作など全六編。
妻が脳梗塞で救急搬送された。意識が戻り最悪の事態は避けられたが、障害克服のためのリハビリが始まる。そこへ亡くなった文学仲間への追悼原稿依頼が舞い込む。今は妻を思うことだけを優先しないと恕せない気がして……。夫婦の過去と現在を淡々と描き深い情感をもたらす川端康成文学賞受賞作「レールの向こう」ほか、5編を収録。沖縄の風土に暮らし"沖縄の私小説"を書いてきた著者の傑作短編集。
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