【推薦文】
◉高橋源一郎氏(作家)
知らない店に入った。見たことのない品物があった。手にとった。なんかいいな。買って食べた。 初めての味。ワクワクする。もしかしたら食べるものじゃないのかも。
でもいい。それでいい。すっかり忘れていた「新しい」があったから。
*推薦文タイトル=「新しい」があるよ
◉島田雅彦氏(作家)
絶滅の危機にあった詩人が無敵のゾンビとなり、全身から過剰な詩的ホルモンを分泌しつつ、 自発的服従者たちを革命に導く。
これは紛れもなく『地獄の季節』3・0である。
◉赤坂真理氏(作家)
困った。頭の中に、この小説の人物たちやフレーズたちが住み、勝手に話し、勝手に組み合わさる。
これは小説か? そんなことはどうでもいい!
これこそが、小説の体験だ!
◉黒瀬珂瀾氏(歌人)
あの日の街、人々の刻印、増幅するテクスト。空白に向けて記録されゆく意識が、清々しく溶解する。
そう、私たちは書き続け、読み続けることで「わたし」に結晶する。
様々な形式を自在に横断した〈超小説〉の、誕生。
*「あの日」に傍点
【内容紹介】
西暦2028年・東京。その地で「わたし」は語り出す――学生時代のこと、神戸の祖父母のこと、愛犬パッシュのこと、溺死したR、あるいはLのこと、虎子のこと、ハウザー三世のこと、愛すべき「ことば」たち……。
〈わたしは他者によって形成される。わたしの悲しみも、わたしの喜びも、他者によって形成された概念を追体験しているに過ぎない。であるなら、わたしがわたしを語るとき、わたしの知覚している範囲で書くことに何の意味があるのだ。(……)わたしはあくまでも反射装置、書いているのは他者であるのだから。〉(本文より)
繰り返される「わたし」――わたしの「記憶」、わたしの「ことば」、わたしの「触覚」――その先に浮かび上がるのは、「わたし」という徹底的なる虚構。そして「わたし」が「今」を取り戻すとき、「わたし」の「五感」は消失し、「わたし」は「記号」となる。
物語も、詩も、批評も、呪いも、祈りも、呻きですらも包括する「小説」という表現形態に、いま、気鋭の詩人が挑む、小説という「自由」。
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