アイロニーはなぜ伝わるのか?
- 著者:木原 善彦
- 出版社:光文社
- 装丁:新書(218ページ)
- 発売日:2020-01-15
- ISBN-10:4334044549
- ISBN-13:978-4334044541
- 内容紹介:
- ある晴れた休日、「今日はお出かけ日和だ」と言って意気揚々とAさんが家族をつれてピクニックに出掛ける。ところが、急に天気が崩れて土砂降りになり、「ほんとに今日はお出かけ日和ね」と家族… もっと読むある晴れた休日、「今日はお出かけ日和だ」と言って意気揚々とAさんが家族をつれてピクニックに出掛ける。ところが、急に天気が崩れて土砂降りになり、「ほんとに今日はお出かけ日和ね」と家族に言われてしまう。Aさんに対する非難のこもったこの発言がいわゆるアイロニー発話と呼ばれるものの典型とされる。この場合、「アイロニー」に「皮肉」という訳語を当ててもかまわないが、アイロニーは「皮肉」よりも幅広いカテゴリーの修辞的表現である。本書では、この「言いたいことの逆を言う」アイロニーがどうして相手に伝わるのかという問題を考える。現実を相対化するための、知的な「武器としてのアイロニー」の可能性も示す。
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