『死、欲望、人形: 評伝ハンス・ベルメール』(国書刊行会)
谷川 渥
ハンス・ベルメールほど日本でエロティックな文脈で好まれる作家もいない。腹や肩や乳房に丸いジョイントを持つ球体関節人形は、澁澤龍彦の紹介で広く知られるようになり、四谷シモンもその雑誌記事を読んで球体関節人形の制作を決意。その後も数々の人形作家、バタイユやサドの挿絵エッチングから銅版画家に影響を与え、そのフォロワーの裾野は舞踏、マンガ、映画へと広がり続ける。ゴスロリブーム、押井守監督『攻殻機動隊2 イノセンス』など、そのさかのぼった先にベルメールがいる。
晩年のベルメールをはじめ、多くの関係者の証言から浮かびあがる不屈の生涯。ファン待望の本邦初評伝! カラー口絵16頁を添えて、約350点の充実の図版。愛蔵の美麗筒函入。
【目次】
はじめに
序/新版への序/日本語版序
第1章 ドイツ 1902-1933
第2章 人形 1933-1934
第3章 ベルメールとシュルレアリスム 1933-1938
第4章 人形の遊び 1934-1938
第5章 パリ 1938-1939
第6章 南仏 1939-1945
第7章 イマージュの解剖学 1939-1949
第8章 南仏 1945-1949
第9章 パリ 1949-1955
第10章 パリ 1955-1975
おわりに
謝辞
訳者解説
ハンス・ベルメール略年譜
索引/掲載図版リスト/参考文献
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