個性幻想 ――教育的価値の歴史社会学 / 河野 誠哉
個性幻想 ――教育的価値の歴史社会学
  • 著者:河野 誠哉
  • 出版社:筑摩書房
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(272ページ)
  • 発売日:2024-11-15
  • ISBN-10:4480018115
  • ISBN-13:978-4480018113
内容紹介:
なぜ「個性」は人々を惹きつける社会的テーマとなったのか。日本社会は「個性」にどんな理想=幻想を思い描いてきたのか。大正期に教育的価値として「個性」が浮上し最初のブームが起こったあ… もっと読む
なぜ「個性」は人々を惹きつける社会的テーマとなったのか。日本社会は「個性」にどんな理想=幻想を思い描いてきたのか。大正期に教育的価値として「個性」が浮上し最初のブームが起こったあと、一九八〇年代に再ブームが到来。『窓ぎわのトットちゃん』のヒットもあり、臨時教育審議会で「個性化教育」路線が推進される。そして社会的価値として定着したこの言葉は、現在も「障害も個性」のような言説によって論争のタネであり続けている。日本の公教育の歩みに即しつつ、「個性」概念の来歴を振り返る。

目次
序章 歴史の中の「個性」
第1章 教育的価値としての浮上―大正新教育と「個性教育」
第2章 個人性を可視化する―「個性調査」の地平
第3章 二度目のブーム―臨教審と「個性重視の原則」
第4章 「個性化」の誘惑―差異化のレトリック
第5章 実践からレトリックへ―語彙論的考察
第6章 障害と「個性」―包摂のレトリック
終章 「個性」のゆくえ

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