菅原道真の生涯と北野社(現在の北野天満宮)創建に至るまでの経緯を描く北野天神縁起絵巻の一本。「荏柄天神縁起」の名称は、もと鎌倉の荏柄社に伝来した北野天神縁起であることによるもので、元禄年間ごろに同社の別当一乗院から前田家に入ったものとされる。上中下三巻からなっており、上巻十一段は道真の幼少時から大宰権帥への左遷と九州下向までを、中巻十三段は配所における道真の生活と失意の中の逝去、没後の数々の祟りや日蔵の冥土めぐりを、下巻十三段は北野社創建と数々の霊験を描く。奥書には元応元年(一三一九)、藤原行長によって奉納されたと記されている。鎌倉期の北野天神縁起絵巻諸本のうち数少ない完本の一つとして貴重である。その他の書店
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