出陣する君主、戦場の王侯貴族たち、動員された兵士たち、涙する女性、戦う女性、犠牲となる子ども、敗者としての亡霊たち……。
あらゆる作品を覆っている「戦争」を直視せずにシェイクスピア劇を心底からは理解できない。
『ハムレット』への北海帝国の影響を問い、マクベスやリチャード三世像を見直す。
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【目次】
序章 戦争劇作家シェイクスピア
第一部 戦争を構成する者たち
第一章 戦いに向かう者たち
一.君主が出陣する
二.戦場の王侯貴族たち
三.傭兵や動員された兵士たち
第二章 戦いに傷つく者たち
一.敗北する者たち
二.涙する女性たちと戦う女性たち
三.犠牲となる子どもたち
四.敗者としての亡霊たち
第三章 戦いに群がる者たち
一.戦争からの利益
二.腐敗した戦場
三.商業と戦争の関係
第二部 シェイクスピアが描いた戦争
第四章 『ハムレット』の戦争
一.仮想敵としてのノルウェー
二.トロイアとデンマーク
三.戦時体制下のデンマーク
四.ハムレットの戦争
第五章 『マクベス』の戦争
一.ノルウェーとの戦争
二.暴君としてのマクベス
三.マクベスを揺さぶったもの
四.境界を越えてくるもの
五.マクベスの戦争
第六章 『ヘンリー五世』と第一ヘンリアドの戦争
一.二つのヘンリアド
二.百年戦争の休戦期間
三.対フランス戦のために
四.イングランドの内的統一へ
五.アジンコートの戦い
六.ヘンリー五世の戦争
第七章 『リチャード三世』と第二ヘンリアドの戦争
一.駐車場に眠っていた王
二.第二ヘンリアドと薔薇戦争
三.内戦と地理感覚
四.暴君の政治体制を作る
五.ボズワースの戦い
六.リチャード三世の戦争
終章 シーザーとイエスとジャック-三つのJ・Cの影の下で
あとがき
参考文献
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