人間の由来・上 [改訂版]
- 著者:河合 雅雄
- 出版社:小学館
- 装丁:単行本(430ページ)
- 発売日:1997-08-00
- ISBN-10:4096770051
- ISBN-13:978-4096770054
- 内容紹介:
- ヒトをふくむ霊長類は、熱帯多雨林という舞台での適応を通じて進化してきた。 この仮説をもとに著者は、『森林がサルを生んだ』という魅惑的な名著を著し、その独自な進化論を世に問うた。しか… もっと読むヒトをふくむ霊長類は、熱帯多雨林という舞台での適応を通じて進化してきた。 この仮説をもとに著者は、『森林がサルを生んだ』という魅惑的な名著を著し、その独自な進化論を世に問うた。しかしその後、熱帯多雨林が、じつは毒物の森であることがしだいに明らかになってきた。つまり、豊かな食物を約束するはずの森が、危険な毒物(アレロケミックス)にみちみちていることが分かってきたのである。 天敵もなく、豊かな食物を約束してきた森というニッチ(生態的地位)を得たからこそ、サルは進化をとげ、やがてヒト化への道を進んできた、という推論に水をさす重大な難問にぶちあたったのである。しかし、サルの食性の研究から、森林とサルとが互いに助け合うことによって進化(共進化)してきた、ということもしだいに明るみに出てきた。 『人間の由来』は、こうした新たな事実の解明を踏まえながら、サルからヒトへの進化の謎に挑み、「家族の誕生」からヒトの発生という壮大なドラマを展開している。まさに日本人類学の金字塔ともいえる大著である。 本著作集収録にあたって、新たな事実を増補改訂し、より精緻で魅力的な著作に深められている。毎日出版文化賞受賞。
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