生還
- 著者:石原 慎太郎
- 出版社:新潮社
- 装丁:文庫(278ページ)
- ISBN-10:4101119090
- ISBN-13:978-4101119090
- 内容紹介:
- 1987年8月『新潮』に掲載された中編で、それまで政治家として知られた石原の、作家としての復活作とされ、不遇な文学者に与えられる平林たい子文学賞を受賞した。 男は体の異変を感じ、医者か… もっと読む1987年8月『新潮』に掲載された中編で、それまで政治家として知られた石原の、作家としての復活作とされ、不遇な文学者に与えられる平林たい子文学賞を受賞した。 男は体の異変を感じ、医者から、末期の胃癌だと診断され、一時は抗がん剤治療を受けるが、田沼という獣医の勧めもあり、田沼が開発したがん治療薬を飲みながら、妻子とも別れて、海辺の家に一人とじこもり、三年半、遂にがんは完治してしまう。だが家へ帰ると、妻は男の友人の川野と結婚したいと言いだす。しかし川野は、男が死んでしまうという思いから妻とできたので、離婚は成立するが、川野は結婚を拒否する。男は、何か自分が自然の摂理を犯してしまったように思う。 1970年代に書かれた二つの短編も併録。
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