『マティスとルオー 友情の手紙』(みすず書房)
蜂飼 耳
「もっといい絵を描きたい」――ルオー。
気質も画風も好対照。それゆえに惹かれ合い、ライバルとして高め合ってきた
マティスとルオー。ふたりはパリ国立美術学校のギュスターヴ・モロー教室で出会って
以来、マティスの死の直前まで50年にわたり手紙を交わし、家族ぐるみの交流をつづけた。
恩師との思い出、フォーヴィスムの誕生、画商への愛憎、贋作騒動、「聖なる芸術」への熱情
――ふたりの巨匠の創作の舞台裏。
2006年、かつてのルオーのアトリエで、マティスからルオー宛の手紙が発見された。
以来、編者マンクをはじめ関係者による解読が進められる。真の教育者モロー、
当代随一の画商ヴォラール、稀代の出版人テリアード、ヨーロッパ美術の渡し守りP・マティス
……フランス絵画界の陰の立役者たちの人間ドラマが展開する、美術史の第一級史料。
図版75点、詳細年譜、関連地図を収録。
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