見えるものと見えないもの――付・研究ノート 【新装版】 / モーリス・メルロ=ポンティ
見えるものと見えないもの――付・研究ノート 【新装版】
  • 著者:モーリス・メルロ=ポンティ
  • 翻訳:滝浦 静雄, 木田 元
  • 出版社:みすず書房
  • 装丁:単行本(512ページ)
  • 発売日:2017-05-19
  • ISBN-10:4622086166
  • ISBN-13:978-4622086161
内容紹介:
1961年5月3日、メルロ=ポンティはパリの自宅で大著『見えるものと見えないもの』を執筆中、突然襲った心臓麻痺のため、急逝した。「へーゲル以後」を生きる哲学者として、「非・哲学」を自らの… もっと読む
1961年5月3日、メルロ=ポンティはパリの自宅で大著『見えるものと見えないもの』を執筆中、突然襲った心臓麻痺のため、急逝した。「へーゲル以後」を生きる哲学者として、「非・哲学」を自らのスタイルとし、身体・言語・芸術等を手がかりに、世界のうちに生きながら、世界について考え、世界を語ることの意味を徹底して考えぬいたこの哲学者は、いったい何を語ろうとしていたのか?
本書は、『見えるものと見えないもの』の未完の草稿群と、晩年の「研究ノート」から成る。ここで著者は、『行動の構造』や『知覚の現象学』で到達した自らの思想に根底的批判を加え、新たな存在論を示そうとする。「直接的存在論を形成することなどできるものではない。私の“間接的”方法(存在者のなかでの存在)だけがただひとり存在に適合する。――“否定神学”と同じような“否定哲学”。」
後期のハイデガーやフッサールに応えながら、野生の存在、交叉配列、転換可能性、蝶つがいなど、独特の用語を駆使しながら、著者は、人間と世界と言語をめぐる逆説を生きた表現にまで高める。その思索の軌跡は、とくに「研究ノート」に生ま生ましい。

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