女ともだちは、恋人よりも愛おしい。
江國香織さんお薦め!
〈5人の作家それぞれの、鉛筆のとがらせかたと、その濃淡。女たちの、可憐さと翳り。あちこちに息づく彼女たちの生にどきりとします。〉
角田光代 『海まであとどれくらい?』――私たち五人は〈のりちゃんの駆け落ちを支援する作戦会議〉のあと五年ぶりに再会した。のりちゃんは新人シナリオ作家になっていたのだけれど‥。
井上荒野 『野江さんと蒟蒻』――恋人と一緒に住んでいるぼくのアパートに、突然やってきた彼女は、まな板の上の蒟蒻を麺棒で叩きつけた!
唯野未歩子 『握られたくて』――30歳を前にしたわたしは恋人募集中だ。女ともだちに紹介された男の子との初めてのデートは、なぜか東京湾での夜釣りだった‥。
栗田有起 『その角を左に曲がって』――ひとみさんは、いつも体のどこかを怪我している。しかも、なぜか体の左側ばかり。
川上弘美『エイコちゃんのしっぽ』――〈短いしっぽがあるんだ、わたし〉と同僚のエイコちゃんは言った。あたしは時々そのしっぽをスカートの上からさわらせてもらう。
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