書評
『なぜ日本文学は英米で人気があるのか』(早川書房)
この10年イギリスで日本の女性作家の小説が売れまくっている。なぜだろう。翻訳家の鴻巣友季子氏はアンテナを総動員して考察する。
英語圏で翻訳文学は脇役だ。英語ネイティブの人びとはあまり外国語を学ばず、他国の情報に関心がなかった。イギリスのEU離脱にもそんな背景がある。でも若い世代は何と愚かなと、これに猛反発。翻訳文学にも貪欲に手を伸ばしている。
若手翻訳者が育ったのも大きい。大学を拠点に2009年から翻訳ワークショップが始まり、100名以上が修了。盛んに翻訳を始めた。有名でなくても自分の感性にあった作家を発掘。外国文学を翻訳出版する小さな出版社も多く生まれた。
一人勝ちだった村上春樹の「壁」を越え、女性作家らがベストセラーを連発、文学賞に名を連ねた。中村文則、村田沙耶香、多和田葉子、小川洋子、柳美里、松田青子、川上未映子、若竹千佐子、川上弘美、市川沙央、柚木麻子、王谷晶ら新しい顔ぶれが書店にずらりと並んでいる。
本書は長年翻訳を手がけ、内外の事情に通暁する著者ならではの快作だ。翻訳を担う人びとの感性と使命感と情熱に心の底から敬服する。
英語圏で翻訳文学は脇役だ。英語ネイティブの人びとはあまり外国語を学ばず、他国の情報に関心がなかった。イギリスのEU離脱にもそんな背景がある。でも若い世代は何と愚かなと、これに猛反発。翻訳文学にも貪欲に手を伸ばしている。
若手翻訳者が育ったのも大きい。大学を拠点に2009年から翻訳ワークショップが始まり、100名以上が修了。盛んに翻訳を始めた。有名でなくても自分の感性にあった作家を発掘。外国文学を翻訳出版する小さな出版社も多く生まれた。
一人勝ちだった村上春樹の「壁」を越え、女性作家らがベストセラーを連発、文学賞に名を連ねた。中村文則、村田沙耶香、多和田葉子、小川洋子、柳美里、松田青子、川上未映子、若竹千佐子、川上弘美、市川沙央、柚木麻子、王谷晶ら新しい顔ぶれが書店にずらりと並んでいる。
本書は長年翻訳を手がけ、内外の事情に通暁する著者ならではの快作だ。翻訳を担う人びとの感性と使命感と情熱に心の底から敬服する。
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