江國 香織「2024年 この3冊」毎日新聞|ルシア・ベルリン『楽園の夕べ ルシア・ベルリン作品集』(講談社)、古川日出男『京都という劇場で、パンデミックというオペラを観る』(河出書房新社)、山田詠美『もの想う時、ものを書く』(中央公論新社)
江國 香織
ロングセラー『掃除婦のための手引き書』(2020年本屋大賞翻訳小説部門第2位)、『すべての月、すべての年』に続く待望の短編集。
「彼女の書く文章はほかの誰とも似ていない。読むものの心を鷲づかみにして、五感を強く揺さぶる。読んだときは文字であったはずのものが、本を閉じて思い返すと、色彩や声や匂いをともなった「体験」に変わっている。(中略)まるで自分もそこにいて、それらを見、聞き、感じたような錯覚にとらわれる。それほどに、彼女の言葉の刻印力は強い。」(「訳者あとがき」より)
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