それから30年、世界的なポピュリズムの勃興と自由民主主義諸国を襲う危機を前に、フクヤマが『歴史の終わり』を自ら再考する。
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「ベルリンの壁の崩壊から30年。いまふたたび民主主義を擁護しなければならない時代が訪れようとは思ってもみなかった。」――インタビュワーであるマチルド・ファステイングの最初の言葉である。
フクヤマが、ファスティングのインタビューに応える形で、今日の自由民主主義の深く分析する。
これまでフクヤマが掘り下げてきた「アイデンティティ」、「バイオテクノロジー」、「政治的秩序」などに関するテーマに触れながら、権威主義の台頭と、民主主義が現在直面している脅威の数々を分析。フクヤマは、自由民主主義が陥っている窮状を説明し、その終焉を防ぐ方途を探る。
また本書では、フクヤマの個人的なトピックに触れている。彼の人生とキャリア、彼の思考の進化、そして彼の重要な著作について振り返る。
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●目次
編者まえがき
1 歴史の終わり後に何が起こったのか
2 世界の政治はどう変わったのか
3 反自由主義的な攻撃は民主主義をいかに脅かすのか
4 アメリカは自由主義秩序の導きの光ではなくなるのか
5 オーウェル『一九八四年』のディストピアは現実になるのか
6 フクヤマはヨーロッパの古典的自由主義者なのか
7 フクヤマを国際政治へ導いたのは何か
8 歴史の終わりとは何か
9 なぜデンマークへ行くのか
10 いかにして民主主義国をつくるのか
11 社会が動く仕組みをいかに理解するのか
12 アイデンティティの政治は〝テューモス〟の問題なのか
13 社会と資本主義はいかに影響しあうのか
14 人間本性がいかに社会をかたちづくるのか
15 中国は自由民主主義の真の競争相手なのか
16 わたしたちは文明の衝突を経験しているのか
17 どうすれば民主主義を繁栄させられるのか
18 歴史の未来
むすびにかえて
謝辞
文献
索引
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