書評
『超高級老人ホームに入ってみた』(集英社)
著者はライブハウス「ロフト」の創業者。入居金6031万円+月額利用料約19万円の老人ホームに入ったものの、2年で退去するに至った顚末(てんまつ)を記す。驚き、笑い、呆(あき)れ、そして人生の幕引きについて考えさせられるエッセイである。
76歳だった著者は、倉本聰脚本のドラマ「やすらぎの郷(さと)」の世界にあこがれ、理想の老人ホームを探す。見つかったのは千葉県鴨川市の施設。大手不動産会社の経営で、有名総合病院との提携がウリだ。施設内には図書館やフィットネスルーム、スイミングプール、露天風呂があり、ビリヤードルームやシアタールームなど娯楽施設も充実。レストランやバーラウンジもある。
初めのうちは理想的な日々。窓からの眺望は素晴らしく、露天風呂も気持ちいい。だが、やがて退屈になってくる。他の入居者といまひとつ話が合わない。施設は豪華でも活気がない。鴨川の町にもなじめない。海を見て、音楽を聴いて、本を読んで、露天風呂に入って、散歩して、という毎日に倦(う)んでいく。しだいに東京へ出かけることが多くなり、ついには退去して東京に戻ることを決意する。ああ、終(つい)の住処(すみか)選びはむずかしい。
76歳だった著者は、倉本聰脚本のドラマ「やすらぎの郷(さと)」の世界にあこがれ、理想の老人ホームを探す。見つかったのは千葉県鴨川市の施設。大手不動産会社の経営で、有名総合病院との提携がウリだ。施設内には図書館やフィットネスルーム、スイミングプール、露天風呂があり、ビリヤードルームやシアタールームなど娯楽施設も充実。レストランやバーラウンジもある。
初めのうちは理想的な日々。窓からの眺望は素晴らしく、露天風呂も気持ちいい。だが、やがて退屈になってくる。他の入居者といまひとつ話が合わない。施設は豪華でも活気がない。鴨川の町にもなじめない。海を見て、音楽を聴いて、本を読んで、露天風呂に入って、散歩して、という毎日に倦(う)んでいく。しだいに東京へ出かけることが多くなり、ついには退去して東京に戻ることを決意する。ああ、終(つい)の住処(すみか)選びはむずかしい。
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