『市村弘正著作集 上巻』(集英社)

永江 朗
このたび、稀代の読書人でありながら寡作をもって知られる市村の全仕事を、上下2冊の個人著作集に収録。
上巻には単行本デビュー作『「名づけ」の精神史』をはじめ『標識としての記録』『小さなものの諸形態 精神史覚え書』の3作を収録。
また、月報「市村弘正研究ノート 上」には、石川健治、宇野邦一、佐藤健二、杉田敦、ジョン・ブリーン、細見和之、矢野久美子、龍澤武、各界を代表する豪華メンバー8名が、それぞれの熱い思いをエッセイとして寄稿。
時代の断層を鋭く見つめ、根源まで考え、石に刻むように書き残してきた市村の言葉は、自身が深く傾倒する批評家ベンヤミンさながらに、混迷の時代に向き合う読者一人一人の思考を、アクチュアルに揺さぶり続けるだろう。
全巻の構成
上巻
「名づけ」の精神史
標識としての記録
小さなものの諸形態 精神史覚え書
初出一覧(上巻)
下巻
敗北の二十世紀
読むという生き方
単著未収録論考
附録(『みすず』読書アンケート他)
著者解題
後記
初出一覧(下巻)
人名索引(上・下巻)
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