1つの定理を証明する99の方法 / フィリップ・オーディング
1つの定理を証明する99の方法
  • 著者:フィリップ・オーディング
  • 翻訳:冨永 星
  • 出版社:森北出版
  • 装丁:単行本(288ページ)
  • 発売日:2021-02-06
  • ISBN-10:4627062613
  • ISBN-13:978-4627062610
内容紹介:
おなじ物語を異なる言語で語るように、おなじ情景を異なる技法で描き分けるように、おなじ定理を異なる方法で証明すると、どんな世界が見えるのだろう?この一見無謀な試みを具現化したの… もっと読む
おなじ物語を異なる言語で語るように、
おなじ情景を異なる技法で描き分けるように、
おなじ定理を異なる方法で証明すると、どんな世界が見えるのだろう?

この一見無謀な試みを具現化したのが本書である。

レーモン・クノーの『文体練習』に着想を得て書かれた本書では、ある何の変哲もない定理を、中世ヨーロッパ時代の証明、現代数学を駆使した証明、言葉を使わない証明、音楽による証明、映画のシナリオ風の証明、手話による証明、サイケデリックな証明など、99通りもの方法で「証明」する。

本書で紹介する99通りの「証明」は、厳密に正しいもの、証明とはよべないもの、証明することをはなから放棄しているものなど、現代数学の方法論として見れば玉石混交かもしれない。しかし裏を返せば、本来数学がそれだけの多様性を備えていることの証ともいえる。

そう、物語の語り方がさまざまであるように、絵の描き方がさまざまであるように、証明、つまり数学の在り方は決して一つではない。数学はもっと自由なのだ。

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