まど・みちお 全詩集
- 著者:まど みちお
- 出版社:理論社
- 装丁:単行本(783ページ)
- 発売日:1992-10-01
- ISBN-10:4652042132
- ISBN-13:978-4652042137
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ぞうさん
ぞうさん
おはなが ながいのね
そうよかあさんも ながいのよ
童謡はどんな受けとり方をされてもいいのだが、その歌がうけとってもらいたがっているようにうけとってほしい。たぶんこういう風にうけとってもらいたがってる、というのはあります。詩人の吉野弘さんの解釈が、それに一番近かった。吉野さんは、「お鼻が長いのね」を、悪口として言ってるように解釈されています。私のはもっと積極的で、ゾウがそれを『わるくち』と受けとるのが当然、という考えです。もし世界にゾウがたったひとりでいて、お前は片輪だと言われたらしょげたでしょう。でも、一番好きなかあさんも長いのよと誇りを持って言えるのは、ゾウがゾウとして生かされていることがすばらしいと思っているから。
リンゴを ひとつ
ここに おくと
リンゴの
この 大きさは
この リンゴだけで
いっぱいだ
(「リンゴ」より)
まちかどは まいにちまいばん
まじめに まちかどっとしている
(「まちかど」より)
豆に「まめ」という
ぴったりの名まえを
だれが つけたのだろう
(「まめ」より)
「めだまやき」ということばは いたい
いたくて こわい
いきなり この目だまに
焼きごてを当てつけられるようで…
(「めだまやき」より)