
小説家。1965年米国ロサンゼルス生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、2年半の新聞記者勤めを経て、2年のメキシコ留学。1997年、『最後の吐息』で文藝賞を受賞してデビュー。2000年『目覚めよと人魚は歌う』で三島由紀夫賞、2003年『ファンタジスタ』で野間文芸新人賞、2011年『俺俺』で大江健三郎賞、2014年『夜は終わらない』で読売文学賞、2018年『焰』で谷崎潤一郎賞を受賞。他に『呪文』、4巻本の自選作品集『星野智幸コレクション』、エッセイ集『のこった もう相撲ファンを引退しない』『未来の記憶は蘭のなかで作られる』など。
- 著作:
星野 智幸の書評/解説/選評
- 『誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走』(140B)星野 智幸
「言葉」を乗っ取られた社会「彼が政治家になった7年半で、ずいぶん荒っぽい言葉が社会に蔓延するようになった。それまではネットの中にとどまって…
書評 - 『真ん中の子どもたち』(集英社)星野 智幸
世界標準の子どもたち二〇一一年以来の、温又柔待望の大きな新作中篇小説である。この間、温は、長編エッセイ『台湾生まれ 日本語育ち』などの数々…
書評 - 『それはどっちだったか』(彩流社)星野 智幸
憎悪にとらわれ怪物化する凡人マーク・トウェインが、ドストエフスキーら近代小説の本格派と並ぶ作家であることを示す、傑作である。晩年に書かれた…
書評 - 『ムシェ 小さな英雄の物語』(白水社)星野 智幸
移民や難民支えた庶民たちの叙事詩日本の文学を読んでいて、常々、決定的に欠けていると感じる分野がある。移民や難民の小説である。在日朝鮮人だけ…
書評 - 『ジャッカ・ドフニ 上 海の記憶の物語』(集英社)星野 智幸
繰り返す迫害への静かな怒り文学とは、つらい現実から逃避する場ではなく、そんな現実と戦う現場であり、読み手にその力をもたらすものだと教えてく…
書評 - 『四時過ぎの船』(新潮社)星野 智幸
生きとれば、やぜらしかことの、たくさんあるとぞもう古川真人に夢中である。こんな小説家を待っていた。デビュー後の最初の作品である『四時過ぎの…
書評