夏目さんちの黒いネコ: やむを得ず早起き 2 / 関川 夏央
夏目さんちの黒いネコ: やむを得ず早起き 2
  • 著者:関川 夏央
  • 出版社:小学館
  • 装丁:単行本(237ページ)
  • 発売日:2013-10-10
  • ISBN-10:4093798508
  • ISBN-13:978-4093798501
内容紹介:
ネコ化する作家が贈る「現在形」物語コラム 未来に「期待」しない。それでいて昔を「回想」もできない。年をとると頭の中の文法から未来形が欠落、過去形はあいまい――それじゃ猫と同じじゃ… もっと読む
ネコ化する作家が贈る「現在形」物語コラム

未来に「期待」しない。それでいて昔を「回想」もできない。年をとると頭の中の文法から未来形が欠落、過去形はあいまい――それじゃ猫と同じじゃないか! 本書は、「半分ネコになりつつある」と自らを語る作家・関川夏央氏が、ネコ化に抗う人に贈る「現在形」物語コラムである。

〈辛気臭い座業の作家たちが、夕方になると銀座のバーにつどったのは、酒場が同僚たちがいて、ホステスというきれいなOLがいる会社のように思われたからである。彼らは「通勤」したかったのである〉

〈毛沢東がもとめたのは政治ではなかった。革命と戦争だった。あるいは波乱の継続、卑小にいえば「政局」にすぎなかった。その意味で小沢一郎は毛沢東のミニチュアだと思う〉

〈かつて男たちは、風格ある老人になりたがった。今は、ひたすら若く見せるために狂奔している〉

〈私など商売柄、どこに住もうが構わないわけだが、イヌのようにベロを出して息をしていても、やっぱり東京にいる。私たちの仕事は浮き世とともにある。安コーヒー屋の喧騒は考えをまとめるのによい。結局東京が好きなのだ〉

――週刊ポストの大好評連載「やむを得ず早起き」、待望の書籍化第二弾。

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