
1961年長崎生まれ。文芸評論家、フランス文学者。ロック、ラップなどの音楽・文化論、現代日本文学をめぐる批評活動を行う。最新作に『戦争へ、文学へ 「その後」の戦争小説論』(集英社)。その他の著書に『フランス暴動 - 移民法とラップ・フランセ』『じゃがたら』(共に河出書房新社)、『フットボール・エクスプロージョン』(白水社)、『フットボール都市論』(青土社)など。
- 著作:
陣野 俊史の書評/解説/選評
- 『はんぷくするもの』(河出書房新社)陣野 俊史
声上げぬ人々の震災経験第55回文芸賞受賞作。わずか十畳ほどのプレハブの仮設店舗。主人公の毅は、今日もそこにいる。訪れる客はまばらだ。いないわ…
書評 - 『骨踊り』(幻戯書房)陣野 俊史
多層化する語りの荒々しさ向井豊昭という作家をご存じだろうか。2008年に亡くなったが、没後、彼の小説をめぐって複数の批評家が可能性を掘り下げる…
書評 - 『平成遺産』(淡交社)陣野 俊史
神田うの的な姿勢こそ必要新元号が決まった(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は2019年)。この本が出たのは3月の初めだから、執筆者のみなさん…
書評 - 『獅子渡り鼻』(講談社)陣野 俊史
神話的自然と心に降る慈雨小野正嗣はこれまで、どこか土俗的な感じのする土地と、そこに暮らす素朴だが一風変わった人々を描いてきた。その一方で、…
書評 - 『井上靖 未発表初期短篇集』(七月社)陣野 俊史
デビュー前もさすがの筆力井上靖は、『敦煌』や『天平の甍(いらか)』といった歴史的傑作でいまも読まれている作家だろう。しかしその彼が、20代の…
書評 - 『幼な子の聖戦』(集英社)陣野 俊史
卑小な村社会、これが日本青森県の小さな村で村議をしている「おれ」が主人公。人妻との不倫の証拠を摑(つか)まれた主人公はそれをネタにゆすられ…
書評