
1961年長崎生まれ。文芸評論家、フランス文学者。ロック、ラップなどの音楽・文化論、現代日本文学をめぐる批評活動を行う。最新作に『戦争へ、文学へ 「その後」の戦争小説論』(集英社)。その他の著書に『フランス暴動 - 移民法とラップ・フランセ』『じゃがたら』(共に河出書房新社)、『フットボール・エクスプロー…もっと読む
『聖地Cs』(新潮社)
陣野 俊史牛と人、被災地での交感描く東京からボランティアにやってきた若い女性が主人公。彼女は、福島第1原発から14キロのところにある牧場「希望の砦(と…
書評
『名もなき孤児たちの墓』(文藝春秋)
陣野 俊史奇蹟的な一文に出合う喜び中原昌也という作家をご存知(ぞんじ)だろうか。なかなか捉(とら)えがたい作家。この単行本とほぼ同時に出た文庫『子猫…
書評
『吉田健一』(新潮社)
陣野 俊史死へ向かう苦しさと美しさ亡くなってすでに30年以上の時間が経過してなお、読者を魅了してやまない吉田健一。英文学の翻訳者として、犀利(さいり)…
書評
『ひなた』(光文社)
陣野 俊史ビルの谷間、家の温かさ吉田修一の小説を読むたびに、巧いなぁと思う。特にこの『ひなた』みたいに、大きな事件が起こるわけでもなく、暴力もセック…
書評
『ぼくのともだち』(白水社)
陣野 俊史孤独な男の日々、品よく描写恥ずかしい限りだが、著者のエマニュエル・ボーヴのことを私は知らなかった。十九世紀の終わりに移民の子どもとしてパリ…
書評
『日々の泡』(河出書房新社)
陣野 俊史新プロレタリア文学誕生か労働を書いた小説。労働について、とか、労働をめぐって書かれた小説ではない。めちゃくちゃ働いている人の内側から、労働…
書評
『明るい夜』(文藝春秋)
陣野 俊史人物を相対化 恬淡と描く語り手であり主人公の「わたし」は、京都のイタリアン・レストランのバイト。同じレストランで働く「イズミちゃん」と仲良…
書評
『生きているのはひまつぶし 深沢七郎未発表作品集』(光文社)
陣野 俊史すこぶるカッコいいエッセイ深沢七郎について語ることができるなんて、思ってもみなかった。そもそも深沢七郎の文章がまだ未発表のまま残っているな…
書評
『赤ちゃん教育』(青土社)
陣野 俊史生命力そのまま掬った名文赤ん坊を育てるという行為には、何よりも自分がとうの昔に忘れてしまっている自分を想起する愉(たの)しみが付随する。特…
書評
『子供たち怒る怒る怒る』(新潮社)
陣野 俊史新しい才能の異彩放つ傑作傑作である。世間の評価がどうなるのかわからないが、今年の上半期に出版された小説の中で、異彩を放ち、圧倒的な才能を感…
書評
『断貧サロン』(河出書房新社)
陣野 俊史第2作も奇妙な集団登場著者の谷川直子さんが文芸賞を受賞したのは2年前になる。『おしかくさま』という小説。ATMを守り神と仰ぐ奇妙な集団がおかし…
書評
『コンとアンジ』(筑摩書房)
陣野 俊史誘い込まれる独特の語り『こちらあみ子』や『さようなら、オレンジ』といった話題作を、太宰治賞は送り出してきた。新しい、第30回太宰治賞の本作も…
書評
『LOVE』(新潮社)
陣野 俊史土地描き出す才能に瞠目東京をスケッチした小説集。だが、凡百の写生小説とはまったく違う。まず、語り手の視点が透明だ。いちおう「おれ」が語り手…
書評
『黄金の声の少女』(新潮社)
陣野 俊史豊かな記憶、そのまま読者にイングリット・カーフェンというドイツ生まれの歌手をご存知だろうか。映画監督のファスビンダーに愛され、イヴ・サン・…
書評
『父への便り』(草場書房)
陣野 俊史心理の起伏静かな広がりこの短篇集に収められた小説は、あまりいま流行っているものとは言えないかもしれない。そもそも小説に流行りなんかあるのか…
書評
『焦痕』(集英社)
陣野 俊史人物の動かし方に新境地これまで藤沢周は、都会生活に疲れた、主に男を描いてきた。仕事で追い込まれたり、男女関係に倦(う)んだり。それはときに…
書評
『高い城・文学エッセイ』(国書刊行会)
陣野 俊史自伝的要素織り込み親しみスタニスワフ・レムのコレクションが刊行中だ。前回配本された『ソラリス』の新訳も期待に違わぬものだったが、今回の小説…
書評
『ひとつの町のかたち』(書肆心水)
陣野 俊史記憶の中の都市ナント淡々とシュールレアリスムの作家と若干の接点を持っていたとはいえ、いかなる文学流派にも属さず、フランスの名誉ある文学賞も…
書評
『死にたくなったら電話して』(河出書房新社)
陣野 俊史普通の男女が「心中」へ向かう大学受験で3浪中の徳山は、バイト仲間に連れてゆかれたキャバクラで、山仲初美と出会う。会った瞬間からゲラゲラと笑…
書評
『太陽・惑星』(新潮社)
陣野 俊史多様な人間関係描くひょっとしたら、いま読んでいる小説は傑作じゃないのか!と、読んでいる最中に興奮してくる作品にはめったにお目にかからない。…
書評









