書評
『ネンレイズム/開かれた食器棚』(河出書房新社)
年齢とは何か、独特の哲学
2篇を収める。中でも年齢について書かれた「ネンレイズム」のほうに心動かされた。冒頭はこう。
こんにちは、私は年齢愛好家の村崎紫です。
年齢愛好家って、何? 村崎紫は「むらさきゆかり」と読む。なんとなく人をくった書き出しだが、山崎ナオコーラの小説は、読者を煙にまくようなことはしない。年齢愛好家の主人公は、高校3年生。おばあさんの格好をして学校にも通う。
何でも年齢を物差しとして扱う世の中に違和感を抱く主人公の周りには、2人、友だちができる。彼らとの交流、編み物教室でのお年寄りとの会話。それらを通して、年齢とは何か、年齢で人を判断するとはどういうことかが、ナオコーラ独特の哲学で記述される。
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