
1935(昭和10)年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、1978年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。1979年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞、1995(平成7)年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞を受賞。他に『ギリシア神話を知っていますか』『源氏物語を知っていますか』『知的創造の作法』『アンブラッセ』『地下水路の夜』など著書多数。
- 著作:
阿刀田 高の書評/解説/選評
- 『語前語後』(朝日新聞出版)阿刀田 高
“自分ノート”、卓越した知性で面白く自分史を綴ることがはやっている。いや、本当はそんなに、はやっていないのかもしれない。挑戦してみたけれど、…
書評 - 『やさしいため息』(河出書房新社)阿刀田 高
ただそれだけのことが心地よい 小説家としてデビューして間もないころ親しい編集者から「本が3万部以上売れたら気をつけてくださいね。小説が甘くな…
書評 - 『またの名をグレイス』(岩波書店)阿刀田 高
「小説っておもしろいものだな」と痛感させられる大作だ。脳みその、かけがえのない喜び、と言ってもよい。マーガレット・アトウッドはカナダを代表…
書評 - 『帰省』(文藝春秋)阿刀田 高
人柄もこぼれる小品の確かな光 タイトルにそえて“未刊行エッセイ集”とあるのを見て――大丈夫かな――と不安を抱いた。小説家には長い駆け出しの時期が…
書評 - 『三月の招待状』(集英社)阿刀田 高
辛いこともあるが最後はノホホンと 一冊の中編小説と見ることもできるが、やはり連作短編集として読むほうが適切だろう。12話からなり、一つ一つが…
書評 - 『ガリレオの苦悩』(文藝春秋)阿刀田 高
科学技術用いた新しい密室トリック 若い頃からミステリーを愛読してきた。たとえば江戸川乱歩の探偵小説。犯人が巧妙なトリックを仕かけ、名探偵が…
書評