1972年、和歌山県生まれ。英国ケンブリッジ大学卒業(政治社会学専攻)。英国グラスゴー大学博士号取得(英文学専攻)。現在、上智大学外国語学部英語学科教授。専門は、イギリスを中心とする近代小説。著書に『ケアの倫理とエンパワメント』(講談社)、『文学とアダプテーション2――ヨーロッパの古典を読む』(共編著、春風社)、『ジェイン・オースティン研究の今』(共著、彩流社)、『幻想と怪奇の英文学』『幻想と怪奇の英文学 2 増殖進化編』(共著、春風社)、『文学理論をひらく』(共著、北樹出版)、『イギリス文学入門』(共著、三修社)、The Routledge Companion to Jane Austen (共著、Routledge)、Johnson in Japan (共編著、Bucknell University Press)、British Romanticism in European Perspective: Into the Eurozone(共著、Palgrave Macmillan)、Liberating Medicine, 1720-1835(共著、Pickering & Chatto)、訳書に『肥満男子の身体表象 アウグスティヌスからベーブ・ルースまで』(小澤央との共訳、法政大学出版局)などがある。
- 著作:
- 『本心』(文藝春秋)小川 公代
『本心』は“恋愛小説”として読めるか?恋愛小説を「恋」と「愛」との二つに分けて考えた場合、古典文学に描かれてきたのは、圧倒的に「恋」の方が多…
書評 - 『クララとお日さま』(早川書房)小川 公代
シニシズムに抗すること――「お日さま」の隠された意味宗教、人種、階級、ジェンダーなどによって分断される社会では、他者への、あるいは価値観の異…
書評 - 『三人の女たちの抗えない欲望』(早川書房)小川 公代
「正しい関係」の外にある愛「愛の疎外と失望こそ、エロスを構成するものである」という英文学者でフェミニズム思想家の竹村和子の言葉がある。この…
書評 - 『ミルクマン』(河出書房新社)小川 公代
分断の向こう側に出る語り「サムバディ・マクサムバディが私の胸に銃口を押し当てながら私を猫呼ばわりし、殺してやると脅したのは、ミルクマンが死…
書評 - 『肥満男子の身体表象: アウグスティヌスからベーブ・ルースまで』(法政大学出版局)小川 公代
肥満(オビーシティー)というスティグマを覆す肥満とスティグマサンダー・L・ギルマンは、西洋におけるスティグマの表象を凝視し続けてきた医学史専…
解説 - 『如何様』(朝日新聞出版)小川 公代
高山羽根子『如何様』と「ラピード・レチェ」――心に「活力」を与える想像力、心を傷つける想像力真似るということは、その存在そのものになってみる…
書評