
1964年東京都生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒業。出版社勤務を経て渡米。帰国後の2003年『FUTON』で小説家デビュー。2010年『小さいおうち』で直木賞、2014年『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞、2015年『かたづの!』で河合隼雄物語賞、歴史時代作家クラブ作品賞、柴田錬三郎賞、同年『長いお別れ』で中央公論文芸賞、2016年日本医療小説大賞を受賞した。他に『平成大家族』『パスティス』『眺望絶佳』『彼女に関する十二章』『ゴースト』等著書多数。
- 著作:
中島 京子の書評/解説/選評
- 『誓願』(早川書房)中島 京子
知を奪われた女性の戦いと希望『侍女の物語』続編、独裁神権国家、ギレアデ共和国の「その後」の物語だ。侍女オブフレッドが、記憶と現在を手繰り寄…
書評 - 『日本蒙昧前史』(文藝春秋)中島 京子
小説にしか描けない歴史本書の中で扱われる事件は、一九六五年から一九八五年までの二十年間に起こる。冒頭の「グリコ・森永事件」から、続いて起こ…
書評 - 『閉ざされた扉をこじ開ける 排除と貧困に抗うソーシャルアクション』(朝日新聞出版)中島 京子
何のために「社会」を作っているのか2020年前半はコロナ禍と共に過ぎてしまった。「自粛要請」に応じた飲食店が店を再開できず、ライブハウスが廃業…
書評 - 『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』(左右社)中島 京子
常に動き、変化する言葉への考察本書は、辞書作りの悪戦苦闘を開示してくれるエッセイで、著者はアメリカで最も歴史ある辞書出版社、メリアム・ウェ…
書評 - 『黒川能 1964年、黒川村の記憶』(集英社)中島 京子
五輪の陰もう一つの奇跡黒川能とは、山形県庄内地方、黒川村(現鶴岡市)に伝わる伝統芸能・神事で、500年余の歴史がある。旧暦の正月(2月1日と2日…
書評 - 『遠の眠りの』(集英社)中島 京子
因習から逃れる「女という難民」大正の終わりごろ、福井の小さな村を舞台に、物語は始まる。本が好きでたまらない貧しい農家の娘、絵子(えこ)は、…
書評