後書き

『余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール』(集英社)

  • 2022/08/18
余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール / 大屋 優子
余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール
  • 著者:大屋 優子
  • 出版社:集英社
  • 装丁:単行本(160ページ)
  • 発売日:2022-07-26
  • ISBN-10:4087817237
  • ISBN-13:978-4087817232
内容紹介:
コロナ禍で異性と出会うには?結婚相談所っていくらかかるの?元祖婚活マンガ家×結婚カウンセラーの“親目線”婚活レポ。
長引くコロナ禍で、新たな出会いの場が皆無に。「自分は一生ひとりかも」「うちの子はこの先どうするんだろう」と当人や親御さんの不安は増す一方。「スポーツジムに入会して身体を鍛えるように、結婚相談所で婚活レッスンを始めてみては?」と提案するのは、7月に刊行された『余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール』の著者で結婚カウンセラーの大屋優子さん。本書の「おわりに」から、ご紹介します。

結婚相談所は経歴詐称ご法度。会員の本気度が違う!

実は私自身が結婚相談所に偏見を持っていた 

結婚相談所というと、気軽なマッチングアプリなどと比べ、なんだかず~んと重くのしかかるような重圧を感じる。モテない人が結婚相手を探す最後の砦、変な人しかいないんじゃないか、高額な費用がかかるんじゃないか。
実際に結婚相談所を始めてみて、そんな偏見に満ちた考えを持っていたのは、実は私自身だったのだと、気づかされた。
登録している10万人以上の会員プロフィールには、美しく聡明な女性や有能な男性がずらりと並び、驚かされる。びっくりしたのは私だけでなく、入会してきた会員も、子どもを結婚させたいとご相談に来られた親御さんも、登録者のプロフィールを見て、結婚相談所のイメージが変わったと口々に言う。
登録者の全員が、独身証明書、収入証明書、学歴の証明書を用意する。医師などの資格を持っている方は、その証明書類も提出が義務付けられる。
入会時の面談では、結婚の意思の確認から始まり、心身ともに健康か、初婚でも子供はいないか、どんな子ども時代を過ごしてきたか、家族との関わり方、仕事への取り組みなど、さまざまなことを質問される。
ここまでめんどくさいことをして、婚活するのだから、結婚相談所の会員の本気度の高さは言うまでもない。
とはいえ私は、是が非でも結婚すべきであるという考えを持っているわけではない。
これだけ生き方も仕事も選択肢が増え、多様化する世の中において、適齢期だから結婚しなくてはならないとか、結婚しなきゃ出世できないと言われたのは、はるか昔。女性が男性の稼ぎに頼らなければ生きられないという時代でもない。生涯未婚率は年々上昇し、結婚したカップルの約3組に1組は離婚する時代だ。
それに、結婚生活は良いことばかりではない。これは、結婚しているすべての男女が痛感しているはずだ。
自分の趣味や好きなことに時間とお金を使え、自分のことだけ考えていればいい独身時代と違って、相手はもちろん、相手の家族のことまでも思いやる必要があるのだ。
冠婚葬祭のお付き合いも2倍。果ては配偶者の親の介護問題だって勃発するかもしれない。面倒な出来事は、結婚生活において、まま起こる。

結婚相談所に入会しただけで、結婚できるわけではない

結婚に至るまでの会員のお世話は、カウンセラーの私にとっては、まるで子育てのようだ。子育てと同じで、手がかかる子も、かからない子もいる。
恋愛経験の少ない人には、手取り足取り異性とのコミュニケーションの取り方をアドバイスし、人それぞれの事情や希望を理解し、気持ちに寄り添っていく。思ったようにご縁に巡り会えず、婚活がつらくなった会員を励まし、応援し続ける。
まったく傷つかず、結婚できることはほぼない。お見合いを申し込んでも受けてもらえず、お見合いできても、交際につながらないこともある。交際となり、上手くいっていると思っても、ある日突然に交際終了されてしまうこともある。
時には一緒に泣いたり、深夜まで電話で話したり、会員のことを考えて眠れない夜を過ごすこともある。
本書では、私の婚活サロンに「結婚したい」とやってきた会員たちが、日々巻き起こす婚活ドタバタ劇を赤裸々に綴ってみた。現代洋子さんには結婚カウンセラーの日常を漫画で楽しく描いていただいた。
私のお世話で成婚退会していく人たちが、「婚活して良かった」と言ってくださるとき、会員と過ごした婚活期間を思い出し、まるで娘を産んだ時に、分娩台で感じた感動がよみがえるような気さえする。
結婚カウンセラーという仕事は、会員が幸せなご縁を掴んでくれた時には、自分の人生で大きな感動を味わった出来事と、同じくらいの感動を味わうことができる。
結婚カウンセラーは、人のお世話が大好きな私の天職。
会員のすべてが、私の息子であり、娘だと思っている。出来が良い子も、悪い子も、心から愛する私の子どもたちだ。彼らが諦めない限り、100%の成婚を目指して徹底的にお世話をし続けるつもりだ。
 
[書き手]大屋優子
1964年生まれ。株式会社ロックビレッジ取締役。ウェディングに特化した広告代理店を30年以上経営のかたわら、ロックビレッジ婚活サロンを主宰。世話好き結婚カウンセラーとして奔走。
余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール / 大屋 優子
余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール
  • 著者:大屋 優子
  • 出版社:集英社
  • 装丁:単行本(160ページ)
  • 発売日:2022-07-26
  • ISBN-10:4087817237
  • ISBN-13:978-4087817232
内容紹介:
コロナ禍で異性と出会うには?結婚相談所っていくらかかるの?元祖婚活マンガ家×結婚カウンセラーの“親目線”婚活レポ。

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