書評

『遠い足の話』(新潮社)

  • 2026/08/28
遠い足の話 / いしい しんじ
遠い足の話
  • 著者:いしい しんじ
  • 出版社:新潮社
  • 装丁:単行本(221ページ)
  • 発売日:2010-10-01
  • ISBN-10:4104363022
  • ISBN-13:978-4104363025
内容紹介:
住んでいた町、住んでいる町、住むかもしれない町。直島、高野山、大阪、天草、東京、NY、松本…そして京都。なにかに導かれるように巡り歩いた、「遠足」の記録。目次私の直島―直島黄色い… もっと読む
住んでいた町、住んでいる町、住むかもしれない町。直島、高野山、大阪、天草、東京、NY、松本…そして京都。なにかに導かれるように巡り歩いた、「遠足」の記録。

目次
私の直島―直島
黄色い光―高野山
小さい「石井くん」―大阪
手を合わせる―天草・長崎・外海・平戸
東京のすきま―渋谷・六本木・北千住
「その場」小説―六本木・三田・博多・四日市
固有名詞をつむぐ―ニューヨーク
犬と熊とカラスのお盆―犬島・熊野・岡山県美咲町
住んでいた町―京都・松本・浅草
転がる縁のかたまり―京都

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

「移動する作家」独特の視点

いしいしんじさんは移動する作家だ。それはいつも旅しているという意味でもなければ、定住を嫌っているという意味でもない。むろんいしいさんは、旅が好きだろうし、住む場所だって転々としている。

でも、事情は少し違うように思う。

ちょっと前までいしいさんは三浦半島の三崎と長野の松本の二箇所に居を構えていた。だから自然に親しむ生活を大切にする人だと、思っていた。いまもそう思っている人も多いのではないか。

でも三崎に住んだのは乗った電車の終点まで行ってみたらそこが三崎だったからだし、松本を拠点にしたのは、結婚の事情があったらしい。

ある場所を訪ねる。そこで見聞した事象に関心を持つ。ついでに住んでみる。そんな軽やかさがいしいさんにはある。嬉(うれ)しいのはそれを文章にしてくれることだ。

ニューヨークを除けばほぼすべての題材が日本の街。東京・六本木から熊本・天草までと幅広い。凄(すご)いのはそのどの場所にもいしいしんじでなければできないような接近の仕方をしていることだ。

小説とは別の、ナマの「いしいしんじ」が感じられる一冊。
遠い足の話 / いしい しんじ
遠い足の話
  • 著者:いしい しんじ
  • 出版社:新潮社
  • 装丁:単行本(221ページ)
  • 発売日:2010-10-01
  • ISBN-10:4104363022
  • ISBN-13:978-4104363025
内容紹介:
住んでいた町、住んでいる町、住むかもしれない町。直島、高野山、大阪、天草、東京、NY、松本…そして京都。なにかに導かれるように巡り歩いた、「遠足」の記録。目次私の直島―直島黄色い… もっと読む
住んでいた町、住んでいる町、住むかもしれない町。直島、高野山、大阪、天草、東京、NY、松本…そして京都。なにかに導かれるように巡り歩いた、「遠足」の記録。

目次
私の直島―直島
黄色い光―高野山
小さい「石井くん」―大阪
手を合わせる―天草・長崎・外海・平戸
東京のすきま―渋谷・六本木・北千住
「その場」小説―六本木・三田・博多・四日市
固有名詞をつむぐ―ニューヨーク
犬と熊とカラスのお盆―犬島・熊野・岡山県美咲町
住んでいた町―京都・松本・浅草
転がる縁のかたまり―京都

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初出メディア

日本経済新聞

日本経済新聞 2010年11月24日

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