
1964年、東京生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞社主催「小さな童話」大賞を受賞。89年「409ラドクリフ」でフェミナ賞。『こうばしい日々』で91年産経児童出版文化賞、92年坪田譲治文学賞。同年『きらきらひかる』で紫式部文学賞。99年『ぼくの小鳥ちゃん』で路傍の石文学賞、02年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、04年『号泣する準備はできていた』で直木賞、07年『がらくた』で島清恋愛文学賞、10年『真昼なのに昏い部屋』で中央公論文芸賞、12年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、15年『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』で谷崎潤一郎賞を受賞。
「つめたいよるに」「神様のボート」「すいかの匂い」「東京タワー」「なかなか暮れない夏の夕暮れ」など著書多数。小説以外に、詩作、エッセイ、童話、海外絵本の翻訳も手がける。
- 著作:
- 『モナ・リザのニスを剥ぐ』(新潮社)江國 香織
芸術と、多彩な人間模様と、多彩な光ルーヴル美術館のアイドル絵画であるモナ・リザが修復されることになる、という設定のこの小説は、機知に富み、…
書評 - 『時の旅人』(岩波書店)江國 香織
二十世紀前半のロンドンに住む少女ペネロピーが、十六世紀のダービシャーに何度も滑り込んでしまうこの物語の、ためいきがでるようなおもしろさと繊…
書評 - 『死んでから俺にはいろんなことがあった』(書肆侃侃房)江國 香織
主人公と五里霧中を進む新鮮体験とてもいきのいい小説だった。つかまえたばかりの魚みたいで、読み終っても胸の内でつぴつぴ跳ねる。語り手の「俺」…
書評 - 『悪なき殺人』(新潮社)江國 香織
他人の孤独を目撃し、深い余韻フランスの山がちな地方都市(空気はすばらしく澄んでいそうだが、かなり淋しく荒々しそうな土地)で、一人の女性が行…
書評 - 『デクリネゾン』(ホーム社)江國 香織
感情ではなく感覚を伝える凄まじさ古いものを持ちだして奇妙だと思われるかもしれないが、カポーティの『ティファニーで朝食を』とか、有島武郎の『…
書評 - 『ハムレット! ハムレット!!』(小学館)江國 香織
昭和の大作家たちの熱愛ぶり昭和のある時期の文学や演劇の関係者(あるいはその愛好者)にとって、ハムレットが悩める青年の代名詞だったらしいこと…
書評
江國 香織「2023年 この3冊」毎日新聞|<1>マシュー・ベイカー『アメリカへようこそ』(KADOKAWA)、<2>ヴァージニア・ハートマン『アオサギの娘』(早川書房 )、<3>川上弘美著『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』(講談社)
江國 香織コラム江國 香織「2024年 この3冊」毎日新聞|ルシア・ベルリン『楽園の夕べ ルシア・ベルリン作品集』(講談社)、古川日出男『京都という劇場で、パンデミックというオペラを観る』(河出書房新社)、山田詠美『もの想う時、ものを書く』(中央公論新社)
江國 香織コラム江國 香織「2018 この3冊」|佐野洋子『佐野洋子の「なに食ってんだ」』(NHK出版)、金井美恵子『スタア誕生』(文藝春秋)、小山田浩子『庭』(新潮社)
江國 香織コラム