
1949年生まれ。哲学者。せんだいメディアテーク館長。京都市立芸術大学学長。京都大学文学部卒業、同大学院修了。大阪大学総長を経て、現職。哲学の視点から、身体、他者、言葉、教育、アート、ケアなどを論じるとともに、さまざまな社会・文化批評をおこなう。おもな著書に『モードの迷宮』(ちくま学芸文庫、1996年)、『「聴く」ことの力:臨床哲学試論』(ちくま学芸文庫、2015年)、『しんがりの思想―反リーダーシップ論―』(角川新書、2015年)、『素手のふるまい』(朝日新聞出版、2016年)がある。
- 著作:
鷲田 清一の書評/解説/選評
- 『貧困待ったなし!――とっちらかりの10年間』(岩波書店)鷲田 清一
親密な場所と組織化の矛盾この社会の貧困の問題に最底辺のところで対応してきた支援グループの、あまりに率直な、そして考えぬかれた地声の中間総括…
書評 - 『司法的同一性の誕生―市民社会における個体識別と登録』(言叢社)鷲田 清一
「個人の確証」追求する欲望の正体わたしたちはさまざまな経験をし、ときに取り消しえない衝撃にも見舞われて、歳(とし)とともに変わってゆく。そ…
書評 - 『書淫日記: 万葉と現代をつないで』(ミネルヴァ書房)鷲田 清一
研究の話で笑わせる語り芸「書淫(しょいん)」は、著者によれば、本を読むこと、買うことに過度に傾くことで、オタクと似て内向きの幸福に浸るとこ…
書評 - 『街場の文体論』(文藝春秋)鷲田 清一
学生に伝えた言葉の生成的経験 官僚による大臣の答弁原稿から企業の謝罪広告まで(ひょっとしたら学校での「自由作文」も?)、だれに宛てて書かれ…
書評 - 『やわらかく、壊れる―都市の滅び方について』(みすず書房)鷲田 清一
世界に聞き耳を立てる詩人の思考全速力で走りながら考える思想というものを夢見たのは寺山修司だが、佐々木幹郎という詩人は、歩き回りながらという…
書評 - 『市場社会と人間の自由―社会哲学論選』(大月書店)鷲田 清一
思索の過程、うかがえる論集「経済成長」という、政治家や企業家の意識をいまなおがんじがらめにしている強迫観念に、はっきりと「失効」を突きつけ…
書評