『3男1女東大理Ⅲ合格！ 教えて！佐藤ママ 18歳までに親がやるべきこと』(祥伝社)

4人の子どもを国内最難関の東京大学理科Ⅲ類に合格させた佐藤ママこと佐藤亮子さんは、子どもたちが18歳になるまで、徹底して寄り添い、一緒に学んできました。
ウェブで募ったお悩みを通し、佐藤ママが実践してきた子育て法を伝授！
今回は、『教えて！ 佐藤ママ 18歳までに親がやるべきこと』から、夏休みにまつわるお悩みを抜粋して紹介します。

我が子を東大へ。夏休みには何をする？

幼稚園が夏休みの間のおすすめの過ごし方

Q. 3歳の息子と1歳の娘がいます。幼稚園が夏休みの間、何かおすすめの過ごし方は、ありますか？

A.せっかくの夏休みですので、暑さと天候に十分気をつけながら、外遊びをしましょう。でも、毎日遊ぶ必要はありませんよ。家で親子で絵本を読んだりゴロゴロしたり、時々はひらがなや数字などのプリントをするのも楽しいですね。お料理を一緒にするのもいい思い出になります。お母さんも幼稚園の送迎がないので、日頃の疲れが取れるような過ごし方をしてください。
3歳も1歳もまだまだ小さいので、暑いときに外出するのもプールに連れて行くのも大変。だから基本的には「外に出なくてもいいや」って、気楽に思うことですね。絶対に外遊びをしなければ！ などと思わないように。
私は、公文のプリントを少しさせ、それ以外は自由に遊ばせていました。
おすすめの家での遊びは、工作や折り紙。私は何冊も工作と折り紙の本を買ってきてやっていました。あとは、ピースが大きめのジグソーパズルやカルタとかもやっていましたね。
早めの知育を意識しているお母さんも少なくないと思いますが、遊びは楽しさが優先です。お母さんが下心を持っていては、子どもはのびのびと遊べませんよ。知育玩具はよくできているので私もいろいろと取り揃えていましたが、それを使って賢かしこくしようとは考えませんでした。

夏休みに漢字ドリルや問題集で学校の復習をさせたい

Q.小学校2年生の男の子がいます。公文の宿題は期限があるのでなんとかやりますが、学校の復習のために、漢字ドリルや市販の問題集をやろうと話しても嫌がって、「あとでやる」「夕食後にやる」などと言ってなかなか進みません。夏休みで時間もありますし、午前中はここまでやろうとスケジュールを立てても、休憩したいだの、先にパン作りをやりたいだのと言って進みません。佐藤さんのお子さんは「やりたくない」と言うことはありませんでしたか？

A.小学2年で、公文、漢字ドリル、市販の問題集というのは、少し量が多すぎるのではないでしょうか。小2だったら、まず学校の宿題を優先し、時間がありそうだなと思ったら、公文のプリントを1枚だけ挟むとか、それぐらいで十分だと思います。
公文の先生は期限を守るように言いますが、毎日決まった枚数をきっちりやることは大変です。期限も厳格に守らなくてもいいと私は思いますよ。大切なのはお母さんが教材に振り回されないようにすること。最初は1枚しかできないけど、夏休みにたくさんしたらいいやというように、子どものペースに合わせて無理のないように教材を使いこなしていけばいいと思います。
「あとでやる、夕食後にやる、休憩したい、パン作りを」といろいろ言い逃れをするのは、公文の宿題で疲れ切っているからではないでしょうか。少し、枚数が多いのかも。やる枚数を半分以下に減らしてみてはいかがですか？
私の場合は、「やりたくない」と言いそうな枚数の8割くらいをさせることにしていました。毎日毎日目一杯頑張らせると続かないのです。〈ほそーく、ながーく〉続けることが学力をつけるコツなのです。
例えば、10枚できそうなときも8枚に抑えていました。余力を残しておけば、子どもも「明日またやろうかな」と思えるからです。逆に10枚できそうなときに欲張って11枚とか12枚出すと、「もう明日は見たくない」となってしまう。子どもの気持ちを大事にして、無理のないよう調整してあげてほしいと思います。
小学2年の夏休みは、我が家も2時間くらいしか勉強せず、あとは全部遊ばせていました。お子さんがパン作りをしたいと言ったら、作ったらいいと思います。例えば、パンのレシピ本を買って、1ページ目から全部作っていったらいろいろなパンができて、子どももすごく満足します。中高生になるともっと忙しくなりますから、小学3年生くらいまでは、パン作りなどを積極的に楽しくさせたらいいと思いますよ。
 
［書き手］佐藤亮子（さとう・りょうこ）
主婦。津田塾大学卒業後、大分県内の私立高校で英語教師として2年間教壇に立つ。その後結婚し、長男、次男、三男、長女の順で3男1女を出産。3兄弟は、私立の灘中・高等学校から東京大学理科3類(通称「東大理3」)に合格し、医学部に進む。長女も洛南中・高校から東京大学理科3類現役合格。子育て方針が話題となる。著書多数。また、九州から北海道まで、全国で講演を行なう。