前書き
『世界香水ガイド3★1208:「匂いの帝王」が五つ星で評価する』(原書房)
近年の香水業界は大きな変化をむかえており、それを映すかのように多数の新作香水が誕生しています。世界的名ブランド、ニッチブランド、独立系香水、それぞれが工夫をこらして香水を作り上げるのを受けて、「匂いの帝王」らによる香水ガイドが10年ぶりに復活しました。
膨大な知識と経験に基づいたウィットに富んだレビューを収録した『世界香水ガイドⅢ★1208』のまえがきを特別公開します。
では、かわりに私たちは何をしたか? 『世界香水ガイドⅡ★1885』では、香水の世界の全体像を、その起源から今日にいたるまで、香水を一点一点たどりながら示した。この2018年版はやや異なり、ドラスティックな変化のただなかにある今日の香水事情を反映するサンプルを現在進行形で取り上げた。
いいニュースは、素晴らしい香水がたくさん出てきていること。悪いニュースは、これまで以上にチープで独創性のない香水や、単にひどいとしか言えない代物も増えていることだ(それも恥ずかしげもなく高価だったりする)。
では、いい香水の決め手は何か? 香水作りの技巧については前ガイドで長々説明したからここでは繰り返さないけれど、ひとことで言うなら、求められるのは美しさ(いい匂いがするか?)と、アイディア(興味がわく匂いか?)、新しさ(前にもかいだ匂いか?)、そしてスキル(技術的に優れているか?)だ。
当然、一つめの条件、いい匂いがするかどうかは、もっとも意見が分かれるところ。だから本書で高く評価された香水も、ある人には耐えがたい匂いかもしれないし、ある人には一生かけて出会えた宝物となるかもしれない。でも、本書で高評価の香水を手にすれば、現代香水の最高傑作の一端を体験できることは、レビューした私たちが保証しましょう。
[書き手]ルカ・トゥリン(嗅覚研究者・香水批評家)、タニア・サンチェス(作家・編集者・香水コレクター)(秋谷温美翻訳)
膨大な知識と経験に基づいたウィットに富んだレビューを収録した『世界香水ガイドⅢ★1208』のまえがきを特別公開します。
10年ぶりの大改訂
本書では1200種以上の香水をレビューした。ものすごい数に思えるかもしれないけれど、マイケル・エドワーズの『Fragrances of the World』のデータベースには、2009年から2017年の間に16664の新作が追加されたことをお忘れなく。手に入るすべての香水をレビューするなんて、10年前でも無理な話だったけれど、いまや笑うしかない。では、かわりに私たちは何をしたか? 『世界香水ガイドⅡ★1885』では、香水の世界の全体像を、その起源から今日にいたるまで、香水を一点一点たどりながら示した。この2018年版はやや異なり、ドラスティックな変化のただなかにある今日の香水事情を反映するサンプルを現在進行形で取り上げた。
いいニュースは、素晴らしい香水がたくさん出てきていること。悪いニュースは、これまで以上にチープで独創性のない香水や、単にひどいとしか言えない代物も増えていることだ(それも恥ずかしげもなく高価だったりする)。
最高の香水に出会うために
本書のレビューは、科学的な分析に基づく客観的評価ではない。あらゆる批評と同じく、知識に裏打ちされた主観によるものだ。では、いい香水の決め手は何か? 香水作りの技巧については前ガイドで長々説明したからここでは繰り返さないけれど、ひとことで言うなら、求められるのは美しさ(いい匂いがするか?)と、アイディア(興味がわく匂いか?)、新しさ(前にもかいだ匂いか?)、そしてスキル(技術的に優れているか?)だ。
当然、一つめの条件、いい匂いがするかどうかは、もっとも意見が分かれるところ。だから本書で高く評価された香水も、ある人には耐えがたい匂いかもしれないし、ある人には一生かけて出会えた宝物となるかもしれない。でも、本書で高評価の香水を手にすれば、現代香水の最高傑作の一端を体験できることは、レビューした私たちが保証しましょう。
[書き手]ルカ・トゥリン(嗅覚研究者・香水批評家)、タニア・サンチェス(作家・編集者・香水コレクター)(秋谷温美翻訳)