前書き

『「自分で食べる! 」が食べる力を育てる:赤ちゃん主導の離乳入門』(原書房)

  • 2019/12/06
「自分で食べる! 」が食べる力を育てる:赤ちゃん主導の離乳入門 / ジル・ラプレイ,トレーシー・マーケット
「自分で食べる! 」が食べる力を育てる:赤ちゃん主導の離乳入門
  • 著者:ジル・ラプレイ,トレーシー・マーケット
  • 翻訳:築地 誠子
  • 監修:坂下 玲子
  • 出版社:原書房
  • 装丁:単行本(288ページ)
  • 発売日:2019-11-21
  • ISBN-10:456205705X
  • ISBN-13:978-4562057054
内容紹介:
離乳食はピューレをスプーンで……その常識が赤ちゃんの口の力を奪っていませんか? 英国発、固形食を〝手づかみ〟で食べ、口と歯、そして心身すべての能力を自然に伸ばす注目の離乳法――「赤ちゃん主導の離乳 BLW(Baby-led Weaning)」のすべて。世界20か国翻訳出版の話題の書、ついに邦訳!
「離乳食を食べてくれない」
「作るのが大変」
「好き嫌いが多い」
赤ちゃんの離乳食はとっても大変。でもちょっと待ってください。
「離乳食はとろとろにやわらかくしたものをスプーンで」……その常識が離乳をむずかしくしていませんか?
お母さんの負担を大きくしていませんか?
そして、赤ちゃんの口(くち)の力を奪っていませんか?
赤ちゃん専用の離乳食は作らず、固形食を〝手づかみ〟で食べ、口と歯の発達、そして「食べる力」と心身すべての能力を無理なく自然に伸ばす離乳法があります。
小児科医、看護師、歯科医、保健師、助産師、栄養士、保育士……子供の成長をサポートするプロがいま熱く注目する離乳法――BLW(baby-led weaning 赤ちゃん主導の離乳)のすべてをわかりやすく解説。
2008年に英国で出版されると大ブームとなり、現在はヨーロッパやアメリカを中心に20か国で翻訳出版されている話題の本がついに翻訳出版されました。BLWについての日本で初めての解説書『「自分で食べる!」が食べる力を育てる:赤ちゃん主導の離乳(BLW)入門』の前書き(一部)を特別公開します。

離乳食の「大変」を「楽しい」に変えよう

赤ちゃんが初めて離乳食を口にする瞬間は、多くのお母さんやお父さんにとって忘れがたい出来事だ――それは赤ちゃんの人生におけるワクワクするような新しい章の始まりだ。
赤ちゃんが離乳食を初めて口に入れたとき、お母さんやお父さんは「よく食べる子」になりますようにと心のなかで願う。
赤ちゃんが食べることを楽しみ、健康的な食事をすることを望み、家族の食事の時間がおだやかで楽しいものになることを願う。

ところが多くのお母さんやお父さんは、固形食への移行は自分たち親子にとって大変なことだと気づいてしまう。
赤ちゃんが離乳食を食べるようになるのか、あるいは赤ちゃんの偏食や赤ちゃんとの食事中の争いに立ち向かうことになるのか――そういったよくある問題に悪戦苦闘する。
そして多くの場合、大人と子供の食事時間と料理を別々にすることで問題の解決を図ろうとする。

赤ちゃんの大人の食事への旅は、ある日お母さんやお父さんから人生初の裏ごしした食べ物をスプーンで与えられることから始まる。
けれども、もしこんなふうに始まらなかったら、いったい何が起こるのだろうか?
離乳食をいつ、どんなふうに始めるのかを赤ちゃん自身に決めさせたら、どうなるのだろうか?
スプーンで与える代わりに「適切な」食べ物を赤ちゃん自身に手でつかませたら、どうなるのだろうか?
そう、あなたと赤ちゃんはこの冒険の旅がもっと楽しいことにきっと気づくだろう――そんな家族が実際に増えているのだから。
赤ちゃんは食べる準備ができたら教えてくれるだろうし、ごく最初のうちからあなたの料理を分け合うことになるだろう。
ピューレにしたり、煮てつぶしたりしたものではなく、食べ物そのものを赤ちゃんが味見したり、チェックしたり、自分で食べたりして、体にいい家庭料理について学んでいくだろう。
赤ちゃんは6か月くらいの月齢になれば、こうしたことをすべてできるようになるのだ。

「何を与えるか」ではなく、「自分で食べるようになるにはどうしたらいいのか」

赤ちゃん主導の離乳は、赤ちゃんの咀嚼(そしゃく)能力、手指の巧緻性(こうちせい)、手と目の協調運動を発達させる。
お母さんやお父さんの助けを借りて、赤ちゃんは多種多様な健康的な食べ物を知り、大切な社交性を身につけるようになる。
そして必要な分だけを食べるようになるので、大きくなったときに太りすぎになることもない。
だが何よりも――赤ちゃんはBLWを楽しむようになり、その結果、食事の時間が幸せな、自信に満ちたものになるのである。

赤ちゃんの離乳食を紹介する本にはたいてい、レシピや献立表がのっている。
本書はまったく違う。
赤ちゃんに「何を与えるか」ではなく、赤ちゃんが「自分で食べるようになるにはどうしたらいいのか」について書かれている。
本書は、離乳食を始める方法としてBLWはなぜ合理的なのか、赤ちゃんの本能と能力を信用することがなぜ理にかなっているのかを解き明かす。
さらに、BLWを始めるうえでの具体的なアドバイスと、その先に何が起こるのかをくわしく述べる。
つまり本書によって、ストレスのない子育てについての極秘情報だったものが明らかになるのだ。

[書き手]ジル・ラプレイ(イギリスの助産師であり保健師。赤ちゃん主導の離乳(BLW: Baby-led Weaning)の提唱者。授乳と小児の発育を研究。20年以上保健師として勤務しながら、助産師、授乳コンサルタント、母乳育児相談員としても活躍。2015年に博士号取得。3児の母。本書の初版(2008年版)はイギリスで社会現象といえるほど注目され、20か国以上で翻訳出版されている)
トレーシー・マーケット(ライター、ジャーナリスト、母乳育児相談員。ジル・ラプレイとのコンビでBLW関連書籍を多数出版)(坂下玲子(兵庫県立大学看護学部教授)監訳)
「自分で食べる! 」が食べる力を育てる:赤ちゃん主導の離乳入門 / ジル・ラプレイ,トレーシー・マーケット
「自分で食べる! 」が食べる力を育てる:赤ちゃん主導の離乳入門
  • 著者:ジル・ラプレイ,トレーシー・マーケット
  • 翻訳:築地 誠子
  • 監修:坂下 玲子
  • 出版社:原書房
  • 装丁:単行本(288ページ)
  • 発売日:2019-11-21
  • ISBN-10:456205705X
  • ISBN-13:978-4562057054
内容紹介:
離乳食はピューレをスプーンで……その常識が赤ちゃんの口の力を奪っていませんか? 英国発、固形食を〝手づかみ〟で食べ、口と歯、そして心身すべての能力を自然に伸ばす注目の離乳法――「赤ちゃん主導の離乳 BLW(Baby-led Weaning)」のすべて。世界20か国翻訳出版の話題の書、ついに邦訳!

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