前書き
『ひすい先輩、幸せになる伝え方を教えて! -言葉が変われば人生が変わる』(祥伝社)
累計60万部を超える『名言セラピー』シリーズ、34万部の『あした死ぬかもよ?』、12万部突破の『前祝いの法則』など、ベストセラーを連発しているひすいこたろうさん。極度の人見知りのため、絶対にやりたくなかった営業の仕事。そこで見つけ、ご自身の人生を大逆転させることになった「面白く伝える技術」を、新刊『ひすい先輩、幸せになる伝え方を教えて!』で初公開しています。その「プロローグ」を公開します。
男はニューヨークで、浮浪者を見かけました。
浮浪者は首に「I am blind」(私は盲目です)と書いたものを掛けて物乞いをしていました。
「そうか。彼は目が見えないのか……」
しかし通行人は誰ひとりとして彼にお金をあげませんでした。
かわいそうに思ったその男は浮浪者に近づき、浮浪者が首から掛けていた「I am blind」という文字を書き換え別れました。
しばらく過ぎる頃、浮浪者は異変に気づきました。
「おかしい……」
それまで誰ひとりお金を恵んでくれなかったのに、〝あの男〟に出会ってから、今度はすれ違う人、すれ違う人がお金を恵んでくれるようになったのです。
人々は優しく同情の声までかけてくれるようになりました。
あの男は魔法使いなのか?
男は「I am blind」という言葉をなんと書き換えたんだと思いますか?
「Spring‚s coming soon. But I can‚t see it」
「私は目が見えない」だけでは、想像が広がっていかない。しかし、「春がやってくるけど、私には見えない」と記すことで、見えないことの悲しみが伝わり、結果、みんなの優しい気持ちを引き出したのです。
これはフランスの詩人の実話です。
盲目の彼自身は何一つ変わってないのに、伝え方を変えただけで、彼をとりまく周りの世界が変わり、優しさが生まれたのです。
街ゆく人が冷たかったわけではなかったんです。
ただ、街ゆく人の想像力をかきたてられていなかっただけなのです。
言葉で魔法をかけられるんです。
では、どうやって言葉で魔法をかけるのか?
その魔法のかけ方をプレゼントしようというのが本書です。
まさに「伝え方のバイブル」。
あなたの〝言葉〟が今日、生まれ変わります。
実は、僕自身、冒頭の話のように、“言葉の魔法”を体験し、人生に奇跡が起きたのです。
僕は冴えない人生を過ごしてきました。
赤面症で人見知りだった僕は、学生時代、そして社会人になって数年間は、人とうまくコミュニケーションがとれませんでした。そもそも当時は目を見て人と話せなかったんですね。女性とも全く会話ができないレベルでした。
大学で入った野球のサークルも、先輩から「なんでお前はそんなに暗いんだよ」と怒られて3日でやめたほどです。
そんな僕が「面白く伝える技術」を身につけて以降、人生に〝奇跡〟が起きてしまったのです……。
2004年の8月9日にブログを始め、書いていたブログをまとめて出版社さんに原稿を送ったら、メッセージ大賞の特別賞を受賞し、ブログを始めた1年後、作家として『3秒でハッピーになる名言セラピー』でデビューできたのです。しかも出版社のディスカヴァー・トゥエンティワンさんのおかげで、シリーズ累計60万部を超えるベストセラーにしていただけたのです。
その後も『あした死ぬかもよ?』は34万部のベストセラーになり、『前祝いの法則』は、2019 年ビジネス書グランプリの自己啓発部門のグランプリを受賞し12万部突破のベストセラーに。
その他、『世界一ふざけた夢の叶え方』『Hug Friends』など多数のベストセラーを生み出せて、現在、50冊以上、本を作らせていただいています。
さらに、「あなたの話を聞きたい」と、北は北浦和から、南は南浦和まで(「浦和だけやんけ!」って突っ込んで欲しいところです)全国から数千件の講演依頼をいただくようになったのです。
岩手の花巻の講演会では、緊張のあまり、司会者さんに助けを求めて、途中から急遽、司会者さんが講演するという前代未聞の講演会もありました。東京では、大きなぬいぐるみを抱っこして、「僕を見ないでください」と隠れて講演したこともあります。
でも、結局最後には「面白かった!」と言ってもらえて、実は、講演依頼がこの15年間、一度も途切れてないんです。
それは、間違いなく、「伝える技術」をマスターしていたおかげだと思います。
面白く伝える技術という長所があれば、人見知りという短所は、「勇気をもらえます!」と逆に喜ばれることにも気づきました。
人見知りな僕が人見知りな僕のままで全国にファンができてしまう人生になるなんて、夢にも思わなかったです。
僕にアイドルの気持ちを味あわせてあげたいと、アインシュタインも講演した、重要文化財・大阪市中央公会堂に1000人集めて、僕がステージに立つなり、ひすいタオルを皆が一斉にふり、「キャーひすいさん!」というイベントをやってくださった方もいたほどです。
ありのままの自分で輝く、幸せになる伝え方があるんです(さすがに15年間、人前で話してるので、最近は、だいぶスマートに話せるようになりましたけどね)。
極度の人見知りな僕が、社会人になり、一番やりたくない営業部に配属になってしまったことからドン底の物語は始まります。
営業に行くのが苦痛だったし、顔もすぐ赤くなってしまうので、営業中はよく咳をして、顔が赤くなったのをごまかしていたことを覚えています。
手元の資料だけを見て、目も合わせずボソボソと下を見て、営業トークをするような冴えない営業マンだったわけです。
そんなある日の営業中、ふとお客さんを見ると、お客さんが僕のトークに退屈し熟睡していたんです。いつから寝てたんだろう……。お客さん、寝ちゃってるから、この営業トークはやめていいんだろうか……。
そんなことに悩んでる自分に、
「これってきっと宇宙で一番小さな悩みだな……」
と凹み、涙が出そうになりました。まさに、その日が僕のドン底でした。
でも、そのドン底で、こう思えたんです。
「もう、会わずに売る方法を見つけるしかない!」って。
それで「会わずに売る方法」として、広告をつくって伝えようと思い立ったんですね。
というのは、僕は通販会社に商材を売り込みに行く営業マンだったんですが、僕が営業に行く通販会社は、通販カタログで販売していたわけで、お客さんに会わずに販売するプロフェッショナルだと気づいたからです。そこからは、広告の作り方を教わりに行くつもりで営業に行きました。
そして一番売れた広告ページを教わり、毎日、その広告を写経のように書き写して、文章の書き方を独学で学んでいったのです。
それで広告を作り、通販会社に片っ端からファックスして、電話がかかってきた会社にだけ営業に行くスタイルに変えたんです。すると1年でナンバーワン営業マンになれたんですね。それで次第にコピーライターとして広告つくりも任されるようになったのです。
作家になってからの50冊を超えるこれまでの著作の原稿を題材に、もしくはこれまでメルマガ、ブログで2000本以上書いてきた記事を題材に、「なぜ、これはこう書いたのか」、その手の内を1つ1つ明かしながら、伝わるコツを明確にしていくスタイルでお届けします。
SNSやブログ、YouTubeで何かを発信していきたいと思っている方に、強力な武器になる内容になっていると思います。
特に今回は、3分で(文字数にするなら1200文字で)ファンができるようになる伝え方を伝授します。
あなたも3分で、魔法をかけられるようになります。
[書き手] ひすいこたろう
「あの男は魔法使いなのか?」
まもなく春を迎えようとする、ある晴れた日。男はニューヨークで、浮浪者を見かけました。
浮浪者は首に「I am blind」(私は盲目です)と書いたものを掛けて物乞いをしていました。
「そうか。彼は目が見えないのか……」
しかし通行人は誰ひとりとして彼にお金をあげませんでした。
かわいそうに思ったその男は浮浪者に近づき、浮浪者が首から掛けていた「I am blind」という文字を書き換え別れました。
しばらく過ぎる頃、浮浪者は異変に気づきました。
「おかしい……」
それまで誰ひとりお金を恵んでくれなかったのに、〝あの男〟に出会ってから、今度はすれ違う人、すれ違う人がお金を恵んでくれるようになったのです。
人々は優しく同情の声までかけてくれるようになりました。
あの男は魔法使いなのか?
男は「I am blind」という言葉をなんと書き換えたんだと思いますか?
「Spring‚s coming soon. But I can‚t see it」
「私は目が見えない」だけでは、想像が広がっていかない。しかし、「春がやってくるけど、私には見えない」と記すことで、見えないことの悲しみが伝わり、結果、みんなの優しい気持ちを引き出したのです。
伝え方1つで、世界は変わるのです。
〝あの男〟の名前はアンドレ・ブルトン。これはフランスの詩人の実話です。
盲目の彼自身は何一つ変わってないのに、伝え方を変えただけで、彼をとりまく周りの世界が変わり、優しさが生まれたのです。
街ゆく人が冷たかったわけではなかったんです。
ただ、街ゆく人の想像力をかきたてられていなかっただけなのです。
言葉で魔法をかけられるんです。
では、どうやって言葉で魔法をかけるのか?
その魔法のかけ方をプレゼントしようというのが本書です。
まさに「伝え方のバイブル」。
あなたの〝言葉〟が今日、生まれ変わります。
コミュ障だった僕にファンができた「幸せになる伝え方」
というわけで作家のひすいこたろうです。実は、僕自身、冒頭の話のように、“言葉の魔法”を体験し、人生に奇跡が起きたのです。
僕は冴えない人生を過ごしてきました。
赤面症で人見知りだった僕は、学生時代、そして社会人になって数年間は、人とうまくコミュニケーションがとれませんでした。そもそも当時は目を見て人と話せなかったんですね。女性とも全く会話ができないレベルでした。
大学で入った野球のサークルも、先輩から「なんでお前はそんなに暗いんだよ」と怒られて3日でやめたほどです。
そんな僕が「面白く伝える技術」を身につけて以降、人生に〝奇跡〟が起きてしまったのです……。
2004年の8月9日にブログを始め、書いていたブログをまとめて出版社さんに原稿を送ったら、メッセージ大賞の特別賞を受賞し、ブログを始めた1年後、作家として『3秒でハッピーになる名言セラピー』でデビューできたのです。しかも出版社のディスカヴァー・トゥエンティワンさんのおかげで、シリーズ累計60万部を超えるベストセラーにしていただけたのです。
その後も『あした死ぬかもよ?』は34万部のベストセラーになり、『前祝いの法則』は、2019 年ビジネス書グランプリの自己啓発部門のグランプリを受賞し12万部突破のベストセラーに。
その他、『世界一ふざけた夢の叶え方』『Hug Friends』など多数のベストセラーを生み出せて、現在、50冊以上、本を作らせていただいています。
さらに、「あなたの話を聞きたい」と、北は北浦和から、南は南浦和まで(「浦和だけやんけ!」って突っ込んで欲しいところです)全国から数千件の講演依頼をいただくようになったのです。
グダグダの講演会なのに、なぜか依頼が途切れない
僕は、もともとは、極度の人見知りですから講演会では、「今、緊張で頭が真っ白になっちゃって」なんてこともしょっちゅうだったんです。岩手の花巻の講演会では、緊張のあまり、司会者さんに助けを求めて、途中から急遽、司会者さんが講演するという前代未聞の講演会もありました。東京では、大きなぬいぐるみを抱っこして、「僕を見ないでください」と隠れて講演したこともあります。
でも、結局最後には「面白かった!」と言ってもらえて、実は、講演依頼がこの15年間、一度も途切れてないんです。
それは、間違いなく、「伝える技術」をマスターしていたおかげだと思います。
面白く伝える技術という長所があれば、人見知りという短所は、「勇気をもらえます!」と逆に喜ばれることにも気づきました。
人見知りな僕が人見知りな僕のままで全国にファンができてしまう人生になるなんて、夢にも思わなかったです。
僕にアイドルの気持ちを味あわせてあげたいと、アインシュタインも講演した、重要文化財・大阪市中央公会堂に1000人集めて、僕がステージに立つなり、ひすいタオルを皆が一斉にふり、「キャーひすいさん!」というイベントをやってくださった方もいたほどです。
ありのままの自分で輝く、幸せになる伝え方があるんです(さすがに15年間、人前で話してるので、最近は、だいぶスマートに話せるようになりましたけどね)。
最低最悪の営業マン時代に見つけた「会わずに売る方法」
このように、僕の人生に〝奇跡〟を起こしてくれた「伝える技術」ですが、実は、僕の人生の〝ドン底〟に落ちていたものだったんです。極度の人見知りな僕が、社会人になり、一番やりたくない営業部に配属になってしまったことからドン底の物語は始まります。
営業に行くのが苦痛だったし、顔もすぐ赤くなってしまうので、営業中はよく咳をして、顔が赤くなったのをごまかしていたことを覚えています。
手元の資料だけを見て、目も合わせずボソボソと下を見て、営業トークをするような冴えない営業マンだったわけです。
そんなある日の営業中、ふとお客さんを見ると、お客さんが僕のトークに退屈し熟睡していたんです。いつから寝てたんだろう……。お客さん、寝ちゃってるから、この営業トークはやめていいんだろうか……。
そんなことに悩んでる自分に、
「これってきっと宇宙で一番小さな悩みだな……」
と凹み、涙が出そうになりました。まさに、その日が僕のドン底でした。
でも、そのドン底で、こう思えたんです。
「もう、会わずに売る方法を見つけるしかない!」って。
それで「会わずに売る方法」として、広告をつくって伝えようと思い立ったんですね。
というのは、僕は通販会社に商材を売り込みに行く営業マンだったんですが、僕が営業に行く通販会社は、通販カタログで販売していたわけで、お客さんに会わずに販売するプロフェッショナルだと気づいたからです。そこからは、広告の作り方を教わりに行くつもりで営業に行きました。
そして一番売れた広告ページを教わり、毎日、その広告を写経のように書き写して、文章の書き方を独学で学んでいったのです。
それで広告を作り、通販会社に片っ端からファックスして、電話がかかってきた会社にだけ営業に行くスタイルに変えたんです。すると1年でナンバーワン営業マンになれたんですね。それで次第にコピーライターとして広告つくりも任されるようになったのです。
作家生活17年で体得した『伝わるコツ』をお届けします
このコピーライター時代が10年、作家としては17年の経験の中で、こう書いたら伝わる、こう書いたら売れないと体得したコツがあります。それを「伝え方のバイブル」として、あなたにプレゼントしたい、というのが本書です。作家になってからの50冊を超えるこれまでの著作の原稿を題材に、もしくはこれまでメルマガ、ブログで2000本以上書いてきた記事を題材に、「なぜ、これはこう書いたのか」、その手の内を1つ1つ明かしながら、伝わるコツを明確にしていくスタイルでお届けします。
SNSやブログ、YouTubeで何かを発信していきたいと思っている方に、強力な武器になる内容になっていると思います。
特に今回は、3分で(文字数にするなら1200文字で)ファンができるようになる伝え方を伝授します。
あなたも3分で、魔法をかけられるようになります。
[書き手] ひすいこたろう
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