『ターミナルから荒れ地へ - 「アメリカ」なき時代のアメリカ文学』(中央公論新社)
旦 敬介
21世紀米文学の困難最近の「アメリカ文学」の動向に注目してこなかった読者は、著者がこの本の中で描き出してみせる二十一世紀の「アメリカ文学」の…
書評
1984年-85年、メキシコ・シティに留学。その後、英語・スペイン語・ポルトガル語の文芸翻訳をしながら、「ブルータス」「ガリバー」「エスクァイア」などの雑誌で「トラベル・ライター」として働いた。1991年、マドリードへ移住。1992年、ケニア共和国ナイロビに転居。以後96年まで、ナイロビとブラジル北東部バイーア州サルヴァドールの間を往復しながら暮らした。93年に1人目の息子がナイロビで生まれ、97年に2人目の息子が千葉県幕張で生まれた。2001年から明治大学法学部で教えはじめ、2008年から同大学国際日本学部。2012年バイーア、2013年ベナン共和国コトヌーで「ブラジル帰還人」調査。
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