書評

『夫の彼女』(双葉社)

  • 2018/06/30
夫の彼女 / 垣谷 美雨
夫の彼女
  • 著者:垣谷 美雨
  • 出版社:双葉社
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(299ページ)
  • 発売日:2011-04-22
  • ISBN:4575237248
内容紹介:
夫(42)の浮気を疑った妻(39)が、相手の女性(20)に会いに行く。言い争っていると、突然現れた老婆が、物事は相手の立場になって考えることが大切、と言い、ふたりを入れ替えてしまう。確かに相手の立場にはなったけれど、この先、どうやって生きていけばいいの!?書き下ろし長編if小説。

体が入れ替わる主婦と派遣社員

人物が入れ替わる〈if〉ものは、小説、映画とも珍しくないが、本書もその一つ。 人妻が、夫の浮気の相手と話をつけようと、やり合っている最中に魔法使いが現れ、「相手の立場になってみろ」とばかり、2人の体を入れ替えてしまう。入れ替わるのが、まじめ一方の専業主婦とヤンキー言葉まる出しの女子派遣社員というところに工夫がある。

妻であり母である小松原菱子が、急に柄の悪いヤンキー言葉になり、夫や子供を戸惑わせる。他方、勤務先で白眼視されていた山岸星見が突然、会社の製品について率直かつ建設的な意見を出し始め、同僚や上司を驚かす。その対照の妙を、著者は達者な語り口で畳みかけ、読み手を引っ張っていく。

典型的なシチュエーションコメディーで、結末はこうなるしかないという予定調和で終わる。たわいないといえばいえるが、2人のキャラクターが生きいきと描かれているので、読後感はさわやかだ。
夫の彼女 / 垣谷 美雨
夫の彼女
  • 著者:垣谷 美雨
  • 出版社:双葉社
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(299ページ)
  • 発売日:2011-04-22
  • ISBN:4575237248
内容紹介:
夫(42)の浮気を疑った妻(39)が、相手の女性(20)に会いに行く。言い争っていると、突然現れた老婆が、物事は相手の立場になって考えることが大切、と言い、ふたりを入れ替えてしまう。確かに相手の立場にはなったけれど、この先、どうやって生きていけばいいの!?書き下ろし長編if小説。

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初出メディア

朝日新聞

朝日新聞 2011年6月5日

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