書評

『世界の中心で馬に賭ける-海外競馬放浪記』(中央公論新社)

  • 2024/08/20
世界の中心で馬に賭ける-海外競馬放浪記 / 須田 鷹雄
世界の中心で馬に賭ける-海外競馬放浪記
  • 著者:須田 鷹雄
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:単行本(288ページ)
  • 発売日:2022-04-07
  • ISBN-10:4120055256
  • ISBN-13:978-4120055256
内容紹介:
「自分がこれだけたくさん海外の競馬場に行くことになろうとは、当時全く考えていなかった。この本を書くにあたって改めて数えてみたところ、150近い競馬場を訪れていた。生きているうちに、少… もっと読む
「自分がこれだけたくさん海外の競馬場に行くことになろうとは、当時全く考えていなかった。この本を書くにあたって改めて数えてみたところ、150近い競馬場を訪れていた。生きているうちに、少なくとも200場は超えようと思っている」(「はじまりは香港・沙田競馬場」本文より)
グリーンチャンネルやBS11の競馬番組、ペーパーオーナーゲームの"赤本"『POGの達人』でおなじみの競馬評論家が、約30年をかけて訪れた、アジア、オーストラリア、中東、ヨーロッパ、アメリカの150近い競馬場の中から、記憶に残る63場を紹介。
海外のG1が開催される憧れの競馬場から、1年に1日しか開催されない砂浜の競馬場、そして、今は存在しない廃止場・休止場まで--。
馬と競馬を愛する全ての人に贈る、350枚の写真と共に綴る旅エッセイ。
競馬ファンの間で「旅打ち」とよばれる競馬場放浪の旅も、海外競馬となると、奇想天外なことに出会う。

アジア、オセアニア、中東、ヨーロッパ、アメリカに散らばる一五〇ほどの競馬場を訪れた著者は、記憶に残る六三場の思い出を語る。エリート会社員を脱落(?)してフリーの執筆活動をしているせいか、語り口はいたってなめらか。

馬だけではなくカジノも闘鶏もあるサンラザロ競馬場(フィリピン)、一生に一度は行ったほうがいい雪と氷上を走るサンモリッツ競馬場(スイス)、屋台が並んで世界一メシの充実したコラート競馬場(タイ)、文句なしの味だったのに人生最大の食あたりにあったイポー競馬場(マレーシア)、酒場のある船で往復できるロイヤル・ウィンザー競馬場(イギリス)、高額馬券の払い戻しで大騒ぎになるロンシャン競馬場(フランス)、最低限の競馬でいいという全レース2頭立てのハイアリア競馬場(アメリカ)、調教見学朝食会もある高級避暑地のサラトガ競馬場(アメリカ)、還暦女性騎手も活躍するウーラマイ競馬場(オーストラリア)等々。

大レースよりもひなびた田舎の競馬がお好みの著者は心底競馬を楽しめるのだ。
世界の中心で馬に賭ける-海外競馬放浪記 / 須田 鷹雄
世界の中心で馬に賭ける-海外競馬放浪記
  • 著者:須田 鷹雄
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:単行本(288ページ)
  • 発売日:2022-04-07
  • ISBN-10:4120055256
  • ISBN-13:978-4120055256
内容紹介:
「自分がこれだけたくさん海外の競馬場に行くことになろうとは、当時全く考えていなかった。この本を書くにあたって改めて数えてみたところ、150近い競馬場を訪れていた。生きているうちに、少… もっと読む
「自分がこれだけたくさん海外の競馬場に行くことになろうとは、当時全く考えていなかった。この本を書くにあたって改めて数えてみたところ、150近い競馬場を訪れていた。生きているうちに、少なくとも200場は超えようと思っている」(「はじまりは香港・沙田競馬場」本文より)
グリーンチャンネルやBS11の競馬番組、ペーパーオーナーゲームの"赤本"『POGの達人』でおなじみの競馬評論家が、約30年をかけて訪れた、アジア、オーストラリア、中東、ヨーロッパ、アメリカの150近い競馬場の中から、記憶に残る63場を紹介。
海外のG1が開催される憧れの競馬場から、1年に1日しか開催されない砂浜の競馬場、そして、今は存在しない廃止場・休止場まで--。
馬と競馬を愛する全ての人に贈る、350枚の写真と共に綴る旅エッセイ。

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初出メディア

毎日新聞

毎日新聞 2022年5月14日

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