詩人。1947年奈良に生まれ大阪で育つ。ミシガン州立オークランド大学客員研究員、東京藝術大学大学院音楽研究科音楽文芸非常勤講師を歴任。詩集に『蜂蜜採り』(書肆山田、高見順賞)、『明日』(思潮社、萩原朔太郎賞)、『鏡の上を走りながら』(思潮社、大岡信賞)など。評論集に『中原中也』(筑摩書房、サントリー学芸賞)…もっと読む
- 『とりとめなく庭が』(ナナロク社)佐々木 幹郎
詩とエッセー 芳醇に転がる魂本書の題名がよく示しているように、エッセーの面白さは「とりとめもない」ところにある。著者の感情がそのまま盛り上…
書評 - 『読んじゃいなよ!――明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ』(岩波書店)佐々木 幹郎
教育現場の理想像がここに『読んじゃいなよ!』は岩波新書創刊以来、もっとも分厚い新書である。約380ページ。読書入門書としては画期的で、すこぶ…
書評 - 『切腹考』(文藝春秋)佐々木 幹郎
現代の語り部 人生の総決算現代の語り部、詩人伊藤比呂美の人生の総決算とも言える本である。みごとな語り口だ。うねるような文体である。まるで全…
書評 - 『日本文学源流史』(青土社)佐々木 幹郎
ことばの変貌 見渡す視点とは本文が478ページの大部の本である。日本文学の「起源」ではなく「源流」を問う。日本に文字がなかった時代から、中国か…
書評 - 『ケルトの想像力 ―歴史・神話・芸術―』(青土社)佐々木 幹郎
欧州文明の基層 日本と共振どこから読んでも、何度読んでも、心をわくわくさせるような本である。ケルトの装飾文化研究の第一人者である鶴岡真弓の…
書評 - 『詩、ってなに?: コ・ト・バ・を・ア・ソ・ベ!Vol.2』(小学館)佐々木 幹郎
どこにでも詩人はいる「詩、ってなに?」と正面切って問われても、詩なんて興味がないと言われてしまえばそれまでのこと。そこで、もう一度、「詩、…
書評 - 『氷菓とカンタータ』(書肆山田)佐々木 幹郎
「戦後」見つめる叙事詩の誕生詩集の「あとがき」に著者は書いている。「以後という年月の数え方があった。今年(2015年―引用者)は戦後七十年。/…
書評 - 『セザンヌの地質学―サント・ヴィクトワール山への道』(青土社)佐々木 幹郎
彼が執拗に山を描いた理由セザンヌ(1839~1906年)の最後のアトリエを訪ねたことがある。彼が生まれた南仏のエクス・アン・プロヴァンス市の郊外に…
書評 - 『エコラリアス』(みすず書房)佐々木 幹郎
詩論として読める言語哲学「エコラリアス」(Echolalilas)とは、「エコー(反響)」と「ラリア(話)」の複数形。本書では「谺(こだま)する言語…
書評 - 『みみずくは黄昏に飛びたつ』(新潮社)佐々木 幹郎
職人芸に徹した作家の自由さあるときからマスコミやメディアに滅多に顔を出さなくなった村上春樹は、雑誌などのインタビューに応じることも少ない。…
書評 - 『花森安治伝: 日本の暮しをかえた男』(新潮社)佐々木 幹郎
天才的編集者語る決定版「暮しの手帖」を作った花森安治(1911-78年)の伝記である。敗戦直後の日本で、「生活」ではなく、あえて庶民の貧しい日常…
書評 - 『オはオオタカのオ』(白水社)佐々木 幹郎
野生と暮らし人間らしさ知るケンブリッジ大学のリサーチ・フェローとして科学史を研究していた一人の女性が、父親の死を契機に、その寂しさを癒(い…
書評 - 『唱歌の社会史: なつかしさとあやうさと』(メディアイランド)佐々木 幹郎
「国民国家」刷り込んだ装置もう10年ほど前のことだが、アイルランドの小さな村で、日本の唱歌を村人たちと一緒に歌う機会があった。アイルランド一…
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