
1954年東京生まれ。東京大学卒、ハーバード大学スラヴ語学文学科に学ぶ。2020年7月現在、名古屋外国語大副学長。2002年、『徹夜の塊 亡命文学論』(作品社)でサントリー学芸賞、2004年、『ユートピア文学論』(作品社)で読売文学賞評論・伝記賞を受賞。著書に『屋根の上のバイリンガル』(白水社)、『ユートピアへの手紙』(河出書房新社)、訳書に『賜物』(河出書房新社)、『ナボコフ全短篇』(共訳、作品社)、スタニスワフ・レム『ソラリス』(国書刊行会)、シンボルスカ『終わりと始まり』(未知谷)など。
- 著作:
沼野 充義の書評/解説/選評
- 『大泉黒石: わが故郷は世界文学』(岩波書店)沼野 充義
時代に早すぎた異能の人、本邦初評伝大泉黒石(こくせき)(1893-1957)といっても、いまではどれほどの読者が知っているだろうか。本書の著者が言…
書評 - 『言語学バーリ・トゥード: Round 1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか』(東京大学出版会)沼野 充義
熱湯風呂もユーミンも、日常言語の謎川添愛の本はなぜ面白いのだろうか? 第一に、多くの人が(ここで「人は皆」などと過剰な一般化をしてはいけな…
書評 - 『ぼくがアメリカ人をやめたワケ』(集英社インターナショナル)沼野 充義
日本文化への深い愛アメリカに根をおろしたユダヤ系の両親のもとに生まれ、何一つ不自由なく育ち、抜群に頭がよく健康で、女の子にもさぞ持てたに違…
書評 - 『現代の英雄』(光文社)沼野 充義
よみがえったロシアの原石最近めざましいロシア文学の「古典新訳」の機運の中で、一人言わば取り残されたようになっていた文学者がいる。レールモン…
書評 - 『カフェ・シェヘラザード』(共和国)沼野 充義
虐殺を生き延びた運命が集うメルボルン郊外に「シェヘラザード」という名前のカフェがある。そこに集うユダヤ移民の古老たちが、いかに壮絶な経験を…
書評 - 『日ソ戦争 1945年8月――棄てられた兵士と居留民』(みすず書房)沼野 充義
徹底解明 「終戦」ではなかった8・15第二次世界大戦はどのように終結したのだろうか? 一九四五年五月、ドイツが無条件降伏し、七月末には連合国首…
書評
沼野 充義の読書日記/コラム/対談・鼎談