書評

『ロスジェネの逆襲』(文藝春秋)

  • 2017/07/01
ロスジェネの逆襲  / 池井戸 潤
ロスジェネの逆襲
  • 著者:池井戸 潤
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:文庫(421ページ)
  • 発売日:2015-09-02
  • ISBN:4167904381
内容紹介:
子会社の証券会社に出向した半沢に舞い込んだ巨額の案件を親会社が横取り。「倍返し」を決意した半沢はIT業界を舞台に反撃に出る。

粘りと不屈の精神、本領発揮

バブル期に銀行マンになった、半沢直樹・金融シリーズの3作目に当たる。今回は、バブルがはじけたあと入社した、ロスジェネ(ロスト・ジェネレーション)と呼ばれる世代の社員が、半沢とともに熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げる。

東京中央銀行から、系列の東京セントラル証券へ飛ばされた半沢は、IT企業の電脳雑伎集団による、競合会社東京スパイラルの買収計画に、アドバイザーとして加わる。ところが、せっかく結んだ業務契約を、理不尽にも本家本元の親銀行に、横取りされてしまう。怒った半沢は、ロスジェネの後輩森山や、親銀行の同期行員の協力を得て、反撃を開始する。そして逆に、東京スパイラルとアドバイザー契約を結び、親銀行をぎゃふんといわせる策謀に、取りかかる。その、粘り強さと不屈の精神の発露が、池井戸作品の身上だ。実際にはありえない話かもしれないが、それを単純化した小気味よいストーリーは、猛暑をしのぐ一服の清涼剤、といえよう。
ロスジェネの逆襲  / 池井戸 潤
ロスジェネの逆襲
  • 著者:池井戸 潤
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:文庫(421ページ)
  • 発売日:2015-09-02
  • ISBN:4167904381
内容紹介:
子会社の証券会社に出向した半沢に舞い込んだ巨額の案件を親会社が横取り。「倍返し」を決意した半沢はIT業界を舞台に反撃に出る。

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初出メディア

朝日新聞

朝日新聞 2012年8月5日

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