書評
『コロンビア大学 現代文学・文化批評用語辞典』(松柏社)
学問の世界でもメディアでも片仮名の批評用語は広く流通している。知的ファッションとして濫用されているわりには、首を傾げたくなるような使い方もときどき目にする。
本書はほんらい専門的な訓練を受けていない人にも理解できるように編まれたもので、難解な理論用語をわかりやすく説明するのが特徴である。ただ、内容は密度が濃く、専門家向けにも十分に役立つ。
全部で五百を超える項目ではいずれも言葉の本来の意味や批評概念としての定義だけでなく、文学・文化批評の用語としていかに形成され、どのようなコンテクストのなかで用いられてきたかについても詳しく紹介されている。その意味では本書はひとつの使用規範が示されているといえる。
各見出し語には参考文献が付いており、一歩踏み込んで勉強したい人にはたいへん便利である、巻末の参考文献一覧も貴重な資料。研究者をはじめ、文科系の学生には必須の一冊である。
【この書評が収録されている書籍】
本書はほんらい専門的な訓練を受けていない人にも理解できるように編まれたもので、難解な理論用語をわかりやすく説明するのが特徴である。ただ、内容は密度が濃く、専門家向けにも十分に役立つ。
全部で五百を超える項目ではいずれも言葉の本来の意味や批評概念としての定義だけでなく、文学・文化批評の用語としていかに形成され、どのようなコンテクストのなかで用いられてきたかについても詳しく紹介されている。その意味では本書はひとつの使用規範が示されているといえる。
各見出し語には参考文献が付いており、一歩踏み込んで勉強したい人にはたいへん便利である、巻末の参考文献一覧も貴重な資料。研究者をはじめ、文科系の学生には必須の一冊である。
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