書評

『男の首』(東京創元社)

  • 2017/10/30
男の首 黄色い犬 / ジョルジュ・シムノン
男の首 黄色い犬
  • 著者:ジョルジュ・シムノン
  • 翻訳:宮崎 嶺雄
  • 出版社:東京創元社
  • 装丁:文庫(420ページ)
  • 発売日:1969-05-16
  • ISBN-10:4488139019
  • ISBN-13:978-4488139018
内容紹介:
サンテ監獄の厳戒房舎第11号監房は、異常な緊張に包まれていた。2名の婦人を殺害したため、その日の朝、死刑を宣告された凶悪な殺人犯が、無名の手紙に誘導され、いま脱獄しつつある。50メートル背後の闇の中ではメグレ警部の一行が、犯人の背後にひそむ真犯人を捕えるために監視している。歴史的名作『男の首』に、『黄色い犬』を併載。
ジョルジュ・シムノンの代表作であり、メグレ警視物の最高傑作とされる。しかし、本当にそれだけの価値があるかどうかはわからない。シムノンが二十八歳の若さで書いた初期作品であり、ジェリアン・デュヴィヴィエ監督によって映画化されたために(『モンパルナスの夜』)有名になったと思われるふしがあるからである。ただし、すぐれた小説であることは否定できない。主人公のラデック、無政府主義者にならず犯罪者になったこの男はドストエフスキー的キャラクターであるが、サイコ的犯罪者の先駆とも見ることができる。第二次大戦前に書かれたミステリのなかで、もっとも強烈な印象を残す人物と言ってもいいだろう。

【この書評が収録されている書籍】
ミステリ絶対名作201  /
ミステリ絶対名作201
  • 出版社:新書館
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(277ページ)
  • 発売日:1995-12-08
  • ISBN-10:4403250106
  • ISBN-13:978-4403250101

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男の首 黄色い犬 / ジョルジュ・シムノン
男の首 黄色い犬
  • 著者:ジョルジュ・シムノン
  • 翻訳:宮崎 嶺雄
  • 出版社:東京創元社
  • 装丁:文庫(420ページ)
  • 発売日:1969-05-16
  • ISBN-10:4488139019
  • ISBN-13:978-4488139018
内容紹介:
サンテ監獄の厳戒房舎第11号監房は、異常な緊張に包まれていた。2名の婦人を殺害したため、その日の朝、死刑を宣告された凶悪な殺人犯が、無名の手紙に誘導され、いま脱獄しつつある。50メートル背後の闇の中ではメグレ警部の一行が、犯人の背後にひそむ真犯人を捕えるために監視している。歴史的名作『男の首』に、『黄色い犬』を併載。

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