書評

『中国の漢字問題』(大修館書店)

  • 2017/11/22
中国の漢字問題 /
中国の漢字問題
  • 翻訳:李 長波,清水 政明,阿辻 哲次
  • 編集:蘇 培成, 尹 斌庸
  • 出版社:大修館書店
  • 装丁:単行本(309ページ)
  • 発売日:1999-11-01
  • ISBN-10:4469232084
  • ISBN-13:978-4469232080
内容紹介:
現代中国の漢字簡略化を詳解。漢字簡略化の歴史としくみ、またその社会的影響について、専門家が解説。
中国も日本も漢字を使っているが、それぞれ異なる簡略化をした。そのため、現在たがいに読めなくなった字も少なくない。中国の漢字はどのように簡略化されたのか、そのねらいはどこにあったか。また、簡略体の実施によって、どのような効果があり、同時に社会生活にどんな影響を与えたのか。さらには現在直面している問題は何か。本書では、それらのことについて、複数の専門家の証言や意見を通して紹介されている。

中国だけでなく、シンガポールをはじめ、東南アジアの華人の間でも簡体字が使われている。しかし、台湾や香港はいまだに繁体字が公用文字だ。その影響で、経済開放が実施されてから、大陸でも繁体字が復活した。とくにコマーシャル、雑誌広告や看板などには頻繁に使用されている。異なる字体の併用は現在表記上の混乱をもたらしている。

本書は簡体字の歴史と現状を知る上で役に立つだけでなく、パソコンの漢字を統一する可能性を考える上でも参考になる。

【この書評が収録されている書籍】
本に寄り添う Cho Kyo's Book Reviews 1998-2010 / 張 競
本に寄り添う Cho Kyo's Book Reviews 1998-2010
  • 著者:張 競
  • 出版社:ピラールプレス
  • 装丁:単行本(408ページ)
  • 発売日:2011-05-28
  • ISBN-10:4861940249
  • ISBN-13:978-4861940248
内容紹介:
読み巧者の中国人比較文学者が、13年の間に書いた書評を集大成。中国関係の本はもとより、さまざまな分野の本を紹介・批評した、世界をもっと広げるための"知"の読書案内。

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

中国の漢字問題 /
中国の漢字問題
  • 翻訳:李 長波,清水 政明,阿辻 哲次
  • 編集:蘇 培成, 尹 斌庸
  • 出版社:大修館書店
  • 装丁:単行本(309ページ)
  • 発売日:1999-11-01
  • ISBN-10:4469232084
  • ISBN-13:978-4469232080
内容紹介:
現代中国の漢字簡略化を詳解。漢字簡略化の歴史としくみ、またその社会的影響について、専門家が解説。

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初出メディア

毎日新聞

毎日新聞 2000年1月9日

毎日新聞のニュース・情報サイト。事件や話題、経済や政治のニュース、スポーツや芸能、映画などのエンターテインメントの最新ニュースを掲載しています。

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