書評

『TOKYOオリンピック物語』(小学館)

  • 2018/10/10
TOKYOオリンピック物語 / 野地 秩嘉
TOKYOオリンピック物語
  • 著者:野地 秩嘉
  • 出版社:小学館
  • 装丁:文庫(361ページ)
  • 発売日:2013-10-08
  • ISBN:4094088768
内容紹介:
2020年東京大会決定で、緊急発売! 2020年東京大会決定!日本に再び感動と熱きドラマがやってくる。敗戦国日本の復興を世界へと知らしめたのは前回、1964年の東京オリンピック。奇跡といわれた成功を陰で支えた人々のたゆまぬ努力を描いた傑作ノンフィクションがついに文庫化。「東京」から「TOKY… もっと読む
2020年東京大会決定で、緊急発売! 2020年東京大会決定!日本に再び感動と熱きドラマがやってくる。敗戦国日本の復興を世界へと知らしめたのは前回、1964年の東京オリンピック。奇跡といわれた成功を陰で支えた人々のたゆまぬ努力を描いた傑作ノンフィクションがついに文庫化。「東京」から「TOKYO」へと世界に日本の復興と実力を知らしめた大舞台。この成功により日本は世界の表舞台に躍り出た。この成功の裏で苦闘した仕掛け人たちのドラマを克明に描く。予算的にも規模的にも空前絶後の大プロジェクトであった東京オリンピック。各分野から集められた建築家、技術者、カメラマン、デザイナー、シェフ、映画監督、作曲家たち。若く実力もある彼ら、しかし問題は誰ひとりとしてオリンピックを経験したことが無かったことだった……。彼等はいかにしてオリンピックを成功に導いたのか。著者が15年に渡り徹底取材した読み応えのある一冊。本書に登場する人々-市川崑、宮川一夫、黛敏郎、亀倉雄策、谷川俊太郎、高峰秀子、植木等、村上信夫、飯田亮(一部)。NHK、朝日新聞、日経新聞、週刊文春ほか各メディアで大絶賛された傑作ノンフィクション。

喪失からの回復、晴れやかに

敗戦がもたらした焼け野原。失うものはなにもなかった。まるはだかの喪失をこそ回復の原動力に変えてきたのが、わたしたち日本人ではなかったか。

東京オリンピックを成功に導いた舞台裏のプロたちの獅子奮迅ぶりにふれて、つくづく思う。日本人は街場のひとりひとりにいたるまで「つくる」ことに意気地をもつ職人なのだ、と。

ありったけの気迫で挑んだ総力戦だった。ポスターやピクトグラム(絵文字)を製作したグラフィックデザイナー。記録映画を撮った映画監督やスタッフ。選手村の食事を手がけた料理人。競技結果の速報システムを開発した情報処理の専門家。みなそれぞれ未知と向き合う職人としてゼロ地点に立ち、勝負を賭けた。「つくる」ことを闊達(かったつ)におもしろがって夢を現実にした。その結果、東京オリンピックは戦後日本の歴史に金字塔を打ちたて、閉会してなお経済成長の波を引き寄せたのである。

日本人の回復と再生のすがたが、ここにある。一九六四年十月十日、開会式は晴れやかな青空だった。二〇一一年三月十一日のち、おなじ青空はわたしたちの頭上にもひろがっている。
TOKYOオリンピック物語 / 野地 秩嘉
TOKYOオリンピック物語
  • 著者:野地 秩嘉
  • 出版社:小学館
  • 装丁:文庫(361ページ)
  • 発売日:2013-10-08
  • ISBN:4094088768
内容紹介:
2020年東京大会決定で、緊急発売! 2020年東京大会決定!日本に再び感動と熱きドラマがやってくる。敗戦国日本の復興を世界へと知らしめたのは前回、1964年の東京オリンピック。奇跡といわれた成功を陰で支えた人々のたゆまぬ努力を描いた傑作ノンフィクションがついに文庫化。「東京」から「TOKY… もっと読む
2020年東京大会決定で、緊急発売! 2020年東京大会決定!日本に再び感動と熱きドラマがやってくる。敗戦国日本の復興を世界へと知らしめたのは前回、1964年の東京オリンピック。奇跡といわれた成功を陰で支えた人々のたゆまぬ努力を描いた傑作ノンフィクションがついに文庫化。「東京」から「TOKYO」へと世界に日本の復興と実力を知らしめた大舞台。この成功により日本は世界の表舞台に躍り出た。この成功の裏で苦闘した仕掛け人たちのドラマを克明に描く。予算的にも規模的にも空前絶後の大プロジェクトであった東京オリンピック。各分野から集められた建築家、技術者、カメラマン、デザイナー、シェフ、映画監督、作曲家たち。若く実力もある彼ら、しかし問題は誰ひとりとしてオリンピックを経験したことが無かったことだった……。彼等はいかにしてオリンピックを成功に導いたのか。著者が15年に渡り徹底取材した読み応えのある一冊。本書に登場する人々-市川崑、宮川一夫、黛敏郎、亀倉雄策、谷川俊太郎、高峰秀子、植木等、村上信夫、飯田亮(一部)。NHK、朝日新聞、日経新聞、週刊文春ほか各メディアで大絶賛された傑作ノンフィクション。

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初出メディア

朝日新聞

朝日新聞 2011年3月20日

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